Azure認定資格 WEB問題集&徹底解説

AI-901:Microsoft Azure AI Fundamentals

正解 C問題
分野2:Microsoft Foundry を使用して AI ソリューションを実装する タスクステートメント2.1:Foundry を使用して生成型 AI アプリとエージェントを実装する
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問題文と選択肢
地域で 18 店舗を展開する書店チェーンの販売企画チームが、Microsoft Foundry のポータルで単一のエージェントを作成し、売上分析の相談相手として社内で使い始めています。

担当者は、月次の売上明細をまとめた表形式のファイルをチャットに添付したうえで、「店舗ごとに前月比の伸び率を求め、上位 5 店舗を棒グラフにしてほしい」と依頼したいと考えています。数値は明細の全行を漏れなく使って正確に計算することを条件に、担当者の手作業を最も少なくする構成はどれですか。
  • エージェントのナレッジ ソースとして売上明細を登録し、依頼文に近い記述の行を検索して回答に引用させる
  • 画像生成モデルを追加でデプロイし、依頼文の記述から棒グラフの図柄を描かせる
  • コード インタープリターのツールをエージェントに有効化し、添付された明細に対してエージェントが書いたコードをサンドボックスで実行させる
  • モデルの temperature を 0 に固定し、明細の数値を読み取った推論の結果がぶれないようにする
  • コンテキスト ウィンドウがより大きいモデルへ差し替え、明細の全行をエージェントの指示文へ貼り付けて計算させる
解説 頻出度★★★★★
この問題は、「チャットに添付した表データ × 全行を漏れなく使った正確な計算 × 棒グラフ化 × 担当者の手作業は最小」の要件で、モデルが書いたコードをサンドボックスで実行して集計・作図するコード インタープリターを選べるかがポイントです。

A. エージェントのナレッジ ソースとして売上明細を登録し、依頼文に近い記述の行を検索して回答に引用させる

ナレッジ ソース(ファイル検索)は、登録した文書を細かく分割してインデックス化し、質問に意味の近い部分だけを取り出して回答の根拠にする仕組みです。社内規程の該当箇所を探して引用する、といった用途に向いています。

前月比の計算には全店舗・全行の数値が必要ですが、検索で取り出されるのは依頼文に近い一部の断片だけで、どの行が回答に使われるかも保証されません。さらに、取り出した数値の計算はモデル自身が文章として行うことになるため、「全行を漏れなく使って正確に計算する」という条件を満たせません。

B. 画像生成モデルを追加でデプロイし、依頼文の記述から棒グラフの図柄を描かせる

画像生成モデルは、文章で指示された図柄を描くモデルであり、明細の数値を読み込んで計算する機能はありません。

そのため前月比の伸び率は求められず、描かれた棒の長さや順位が実データと対応している保証もありません。データに基づくグラフは、計算した数値からコードでグラフを描くのが正しい作り方です。「棒グラフ=画像だから画像生成」という連想を狙った誤答です。

正解

C. コード インタープリターのツールをエージェントに有効化し、添付された明細に対してエージェントが書いたコードをサンドボックスで実行させる

コード インタープリターを有効にすると、エージェントのモデルがPython コードを書き、Microsoft が管理するサンドボックスで実行します。添付した CSV や Excel(xlsx)などのファイルはサンドボックス内で読み込めるため、明細の全行を対象に店舗別の前月比を計算し、上位 5 店舗を抽出し、棒グラフを PNG ファイルとして生成してダウンロード可能な形で返せます。

数値は言語モデルの文章生成ではなくコードの実行結果から得られるので、全行を漏れなく使った正確な計算になり、担当者はファイルを添付して依頼するだけで済みます。なお、コード自体はモデルが書くため列の取り違えといった誤りの余地はありますが、実行したコードを確認して集計方法を検証できる点も、モデルに直接答えさせる方式にない利点です。

D. モデルの temperature を 0 に固定し、明細の数値を読み取った推論の結果がぶれないようにする

temperature は、モデルが次の語を選ぶときのランダムさを調整するパラメーターです。0 にすると同じ入力に対する出力のばらつきは小さくなりますが、計算の正しさが上がるわけではありません。

数値を読み取って文章として計算結果を生成するという仕組みは変わらないため、誤った計算を毎回同じように出すこともあります。また、この設定ではグラフも作れません。「ぶれない=正確」と取り違えさせる誤答です。

E. コンテキスト ウィンドウがより大きいモデルへ差し替え、明細の全行をエージェントの指示文へ貼り付けて計算させる

コンテキスト ウィンドウを大きくすれば、明細の全行をモデルへの入力に含めること自体はできます。しかし計算はやはりモデルの文章生成で行われ、行数が多いほど読み落としや計算の誤りが起きる余地は残ります。「全行を入力した」ことと「全行を正確に計算した」ことは別です。

さらに、エージェントの指示文(instructions)は振る舞いを決める恒常的な設定であり、毎月の明細を指示文へ貼り替える作業は担当者の手作業をかえって増やします。グラフも出力できないため、要件を満たしません。

構成図

担当者(明細ファイルを添付+依頼文)
   │
   ▼
エージェント(Foundry のモデル) ── Python コードを生成 ──▶ コード インタープリター(サンドボックス)
   ▲                                                    添付した明細を読み込み、全行を集計
   │                                                    前月比 → 上位 5 店舗 → 棒グラフ(PNG)
   └──────────── 計算結果とグラフ ◀─────────────────────┘
回答+グラフ+実行したコードを担当者へ返す
これだけ覚える(記憶フック)
計算・集計・グラフはコード インタープリター。モデルに暗算させず、Python に計算させる。
正解への思考ルート 問題文から要件を抽出し、選択肢の適否を判断するのがポイントです。
要件 判断ポイント
明細の全行を漏れなく使う ナレッジ ソースの検索は依頼文に近い一部の断片だけを取り出す仕組みで、全行の集計には使えない
→選択肢(A)を消す
前月比の伸び率を正確に計算する temperature やコンテキスト長を変えても、計算はモデルの文章生成のまま。正確な計算はコードの実行に任せる
→選択肢(D・E)を消す
上位 5 店舗を棒グラフにする 画像生成モデルは図柄を描くだけで、数値に基づくグラフは作れない。グラフは計算結果からコードで描く
→選択肢(B)を消す
チャットに添付するだけで担当者の手作業を最小にする コード インタープリターは添付ファイルをサンドボックスで読み込み、集計からグラフ生成まで自動で行う。指示文への貼り付けのような手作業は要らない
→選択肢(C)が正解
ひっかけポイント
  • 選択肢 E は「大きいモデルなら全行が入る」という一見もっともな改善。だが全行を読ませることと、全行を正確に計算することは別。加えて指示文へ毎月貼り付ける運用は「手作業最小」に反する
  • 選択肢 D の temperature 0 はばらつきを減らすだけで、正しさは保証しない。間違った計算を安定して繰り返すこともある
  • 選択肢 A は「ファイルを読ませるならナレッジ」という連想を突く。ナレッジ(ファイル検索)は根拠の文章を探して引用するための道具で、表の集計用ではない
  • コード インタープリターでも結果が常に正しいと言い切れるわけではない(コードを書くのはモデル)。ただし数値はコードの実行結果から得られ、実行したコードを確認して検証できる点が、モデルに直接答えさせる方式との決定的な違い
出題バリエーション 同じ知識が本番では条件を変えて出題されます。
問題文がこう変わったら 正解はこう変わる
「社内の販売規程の PDF から該当する条文を探し、根拠付きで答えたい」 ファイル検索(ナレッジ ソース)が正解に。集計ではなく関連箇所の検索・引用が目的のため。
「競合書店の最新の公開情報も踏まえて分析したい」 エージェントにWeb 検索のツールを追加する構成が正解軸に。添付ファイルの計算とは別の道具。
「明細は添付せず、社内の販売管理システムの API から毎回取得したい」 OpenAPI ツールや関数呼び出しで外部システムとつなぐ構成が正解に。
「店舗のポスターに使うイメージ画像を作りたい(数値の正確さは不要)」 このときは画像生成モデルが正解に浮上する。選択肢 B が誤りなのは「データに基づくグラフ」が要件だから。
「標準では入っていない独自の Python パッケージを使って分析したい」 標準のパッケージ構成は固定のため、カスタム コード インタープリターが選択肢に登場する。
関連サービスの解説 Microsoft Foundry
Foundry Agent Service
リファレンス この問題を解くために必要な知識を扱う公式ドキュメントです。
知識項目 公式ドキュメント
コード インタープリターによる添付ファイルの分析・サンドボックス実行・グラフ生成 Microsoft Foundry エージェントでコード インタープリターを使用する
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正答率 22%
No.10 解説
地域で 18 店舗を展開する書店チェーンの販売企画チームが、Microsoft Foundry のポータルで単一のエージェントを作成し、売上分析の相談相手として社内で使い始めています。

担当者は、月次の売上明細をまとめた表形式のファイルをチャットに添付したうえで、「店舗ごとに前月比の伸び率を求め、上位 5 店舗を棒グラフにしてほしい」と依頼したいと考えています。数値は明細の全行を漏れなく使って正確に計算することを条件に、担当者の手作業を最も少なくする構成はどれですか。
  • エージェントのナレッジ ソースとして売上明細を登録し、依頼文に近い記述の行を検索して回答に引用させる
  • 画像生成モデルを追加でデプロイし、依頼文の記述から棒グラフの図柄を描かせる
  • コード インタープリターのツールをエージェントに有効化し、添付された明細に対してエージェントが書いたコードをサンドボックスで実行させる
  • モデルの temperature を 0 に固定し、明細の数値を読み取った推論の結果がぶれないようにする
  • コンテキスト ウィンドウがより大きいモデルへ差し替え、明細の全行をエージェントの指示文へ貼り付けて計算させる

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