Azure認定資格 WEB問題集&徹底解説
AI-901:Microsoft Azure AI Fundamentals
問題文と選択肢
どちらの案を選んだ場合でも当てはまる説明を 2 つ選べ。
- 教師データのラベル付けは画像 1 枚ごとに「損傷あり/なし」を付けるだけで済み、損傷の範囲を囲む作業は要らない
- モデルの学習には、対象にクラス名を付与した画像を教師データとして用意する必要がある
- 学習を終えたモデルは、学習時に含めなかった種類の損傷(路面標示のかすれなど)も新しいクラス名で出力できる
- 損傷が写っている位置を、矩形の座標として結果に含める
- 画像の色合いや形状といった視覚的な特徴をもとに推論結果を導く
A. 教師データのラベル付けは画像 1 枚ごとに「損傷あり/なし」を付けるだけで済み、損傷の範囲を囲む作業は要らない
画像 1 枚ごとに「損傷あり/なし」を付けるだけで済むのは、画像分類方式だけです。画像分類は画像全体に 1 つのラベルを付けるタスクなので、教師データも画像単位のラベルで足ります。
一方、物体検出方式は損傷ごとの位置を返すモデルなので、教師データにも損傷 1 つ 1 つを囲む境界ボックスとクラス名を付ける必要があります。「どちらの案でも当てはまる」に該当しないため誤りです。選択肢 4 と対になる、片方だけに当てはまる記述です。
B. モデルの学習には、対象にクラス名を付与した画像を教師データとして用意する必要がある
画像分類も物体検出も、正解を付けた画像から学ぶ教師あり学習です。画像分類では画像ごとに「ひび割れ」「ポットホール」などのクラス名を、物体検出では損傷ごとの境界ボックスとあわせてクラス名を付けた画像を用意します。
ラベルの付け方(画像単位か、対象ごとの枠付きか)は違っても、クラス名を付与した画像を教師データとして用意する点は両方式に共通するため、正しい説明です。
C. 学習を終えたモデルは、学習時に含めなかった種類の損傷(路面標示のかすれなど)も新しいクラス名で出力できる
画像分類も物体検出も、出力できるのは学習時に定義したクラスの中からだけです。路面標示のかすれを学習データに含めていなければ、モデルはそれを既存のどれかのクラスに当てはめるか、検出しないかのどちらかで、新しいクラス名を自分で作って出力することはありません。
新しい種類の損傷を見分けさせたい場合は、そのクラスのラベル付き画像を追加して再学習する必要があります。「AI は学習していないものも見分けられる」という誤解を突いた選択肢で、どちらの方式にも当てはまりません。
D. 損傷が写っている位置を、矩形の座標として結果に含める
損傷の位置を矩形(境界ボックス)の座標として返すのは、物体検出方式だけです。物体検出は、対象ごとにクラス名・境界ボックス・信頼度スコアを返します。
画像分類方式は画像全体に対して「損傷あり」などのラベルと信頼度を返すだけで、損傷が画像のどこにあるかは出力しません。問題文でも画像分類方式は「画像単位で判定する」と説明されており、どちらにも当てはまる説明ではないため誤りです。
E. 画像の色合いや形状といった視覚的な特徴をもとに推論結果を導く
画像分類も物体検出も、画像の色・模様・形状・輪郭といった視覚的な特徴をモデルが抽出し、それをもとに推論します。ひび割れなら細く伸びる暗い線、ポットホールなら丸くくぼんだ影、といった見た目の特徴を学習データから捉えています。
出力の形(画像単位のラベルか、位置付きの検出結果か)は違っても、視覚的な特徴から推論結果を導くというコンピュータービジョン モデルの基本は共通しているため、正しい説明です。
分類は「何が写っているか」、検出は「何がどこに」。どちらもラベル付き画像で学び、学んだクラスしか答えない。
正解への思考ルート
問題文から要件を抽出し、選択肢の適否を判断するのがポイントです。| 要件 | 判断ポイント |
|---|---|
| 2 つの方式の違い(画像単位か、損傷ごとの位置か) | 画像分類は画像全体に 1 つのラベル、物体検出は対象ごとにラベル+境界ボックスを返す →選択肢(A・D)は片方だけ。消す |
| 教師データの用意 | どちらもクラス名を付けた画像で学ぶ教師あり学習。枠の有無は違っても、クラス名の付与は共通 →選択肢(B)は候補 |
| 学習時に含めなかった種類の損傷 | どちらも学習時に定義したクラスの中から答える。新しいクラス名を自分で作ることはない →選択肢(C)を消す |
| 推論の手がかり | どちらも色・形状などの視覚的な特徴から推論するコンピュータービジョン モデル →選択肢(E)は候補 |
| 「どちらの案でも当てはまる」説明を 2 つ | 片方だけ(A・D)と、どちらでもない(C)を除くと、共通点の 2 つが残る →選択肢(B・E)が正解 |
ひっかけポイント
- 選択肢 A と D はそれぞれ片方の方式については正しい記述。「正しいことが書いてあるか」ではなく、「両方に当てはまるか」で判定しないと拾ってしまう
- 選択肢 A の「囲む作業は要らない」は画像分類だけの話。物体検出の教師データは損傷ごとに境界ボックスを引くため、ラベル付けの手間はむしろ大きい
- 選択肢 C は「AI は新しいものも見分けられる」という期待を突く誤答。分類も検出も学習したクラスしか出力しない。新しい損傷の種類を扱うにはラベル付き画像を追加して再学習する
- 選択肢 B の「クラス名を付与」を「画像分類だけの話」と読み違えやすい。物体検出でも枠ごとにクラス名を付けるので、両方に当てはまる
出題バリエーション
同じ知識が本番では条件を変えて出題されます。| 問題文がこう変わったら | 正解はこう変わる |
|---|---|
| 「物体検出方式にだけ当てはまる説明を選べ」 | 損傷の位置を矩形の座標で返す(選択肢 D の内容)が正解に。 |
| 「ひび割れの輪郭や面積まで画素単位で把握したい」 | 画素ごとにクラスを割り当てるセグメンテーション(インスタンス セグメンテーション)が正解軸に。 |
| 「自前のラベル付き画像で、分類・物体検出のモデルを学習させる環境を選べ」 | Azure Machine Learning の自動 ML(画像分類・物体検出に対応)が候補に。教師データは画像とラベル(検出は枠の座標付き)で用意する。 |
| 「学習データを用意せず、写真に写った路面の状況を文章で説明させたい」 | Foundry にデプロイしたマルチモーダルモデルに画像を渡す構成が正解に。ただし正確な位置や個数が要るなら物体検出と使い分ける。 |
| 「点検写真から損傷の種類・程度などを決まった項目で抽出し、台帳に取り込みたい」 | 抽出項目を定義できるAzure Content Understanding の画像向けアナライザーが候補に。 |
リファレンス
この問題を解くために必要な知識を扱う公式ドキュメントです。| 知識項目 | 公式ドキュメント |
|---|---|
| 画像分類と物体検出の教師データの違い(画像単位のラベルと、境界ボックス付きのラベル) | Computer Vision 用に AutoML を設定する |
どちらの案を選んだ場合でも当てはまる説明を 2 つ選べ。
- 教師データのラベル付けは画像 1 枚ごとに「損傷あり/なし」を付けるだけで済み、損傷の範囲を囲む作業は要らない
- モデルの学習には、対象にクラス名を付与した画像を教師データとして用意する必要がある
- 学習を終えたモデルは、学習時に含めなかった種類の損傷(路面標示のかすれなど)も新しいクラス名で出力できる
- 損傷が写っている位置を、矩形の座標として結果に含める
- 画像の色合いや形状といった視覚的な特徴をもとに推論結果を導く
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