Azure認定資格 WEB問題集&徹底解説

AI-901:Microsoft Azure AI Fundamentals

正解 C問題
分野2:Microsoft Foundry を使用して AI ソリューションを実装する タスクステートメント2.4:Foundry を使用して情報抽出用の AI ソリューションを実装する
合格に向けて、もっと深く学習する
豊富な問題と詳細なAzureサービス解説を、1 時間無料でお試しいただけます
プレミアム会員機能を無料で試す ❯
問題文と選択肢
ある金融機関では、住宅ローンの申込パッケージを Foundry Tools の Azure Content Understanding で処理しようとしています。1 つの PDF に「申込書」「給与明細」「銀行取引明細」が連結されており、どの書類が何ページ目に入っているかは案件ごとに異なります。給与明細は複数か月分が含まれることもあり、書類の種類ごとに取り出したい項目も異なります。

人手による事前作業を最も少なくして、書類の種類の判別と項目の抽出をまとめて行うには、どの構成が適切ですか。(1つ選択)
  • 書類の種類を定義せず、3 種類すべての項目を 1 つのスキーマに並べたカスタムアナライザーを作成し、1 回の解析でまとめて抽出する。
  • 書類の種類ごとに抽出用のカスタムアナライザーを 3 つ作成し、PDF 全体をそれぞれのアナライザーへ送信して、得られた 3 つの結果を後段のコードで突き合わせる。
  • 解析要求で書類の種類をカテゴリとして定義してファイルをセグメントに分割・分類し、カテゴリごとに抽出用のアナライザーを割り当てて自動的にルーティングする。
  • Azure AI Search のインデクサーで PDF をページ単位のチャンクに分割し、チャンクごとに prebuilt-read アナライザーで解析する。
解説 頻出度★★★★★
この問題は、「複数種類の書類が連結された 1 つの PDF × 書類の位置は案件ごとに不定 × 同じ種類の書類が複数 × 種類ごとに抽出項目が異なる」の要件で、Content Understanding の分類・分割(contentCategories+enableSegment)とカテゴリごとのアナライザーへのルーティングを選べるかがポイント

A. 書類の種類を定義せず、3 種類すべての項目を 1 つのスキーマに並べたカスタムアナライザーを作成し、1 回の解析でまとめて抽出する。

書類の種類を定義しないと、Content Understanding はファイル全体を 1 つのコンテンツとして扱い、分類も分割も行いません。
3 種類の項目を 1 つのスキーマに並べても、どのページが何の書類か(カテゴリとページ範囲)は得られず、複数か月分の給与明細のように同じ種類の書類が複数あると、月ごとの値が 1 件分のフィールドに混ざりやすくなります。

問題文が求める「書類の種類の判別」を満たさないため不適切です。

B. 書類の種類ごとに抽出用のカスタムアナライザーを 3 つ作成し、PDF 全体をそれぞれのアナライザーへ送信して、得られた 3 つの結果を後段のコードで突き合わせる。

人手を使わない点は要件に沿っていますが、この構成には書類の種類を判別する工程(分類・分割)がありません。
各アナライザーは PDF 全体から自分の項目を探すため、申込書の年収欄と給与明細の支給額のような似た項目を別の書類から拾う取り違えや、複数か月分の給与明細を区別できない問題が残ります。

さらに同じ PDF 全体を 3 回解析するぶん処理量とコストが膨らみ、結果を突き合わせる後段のコードという余計な実装も必要になります。

正解

C. 解析要求で書類の種類をカテゴリとして定義してファイルをセグメントに分割・分類し、カテゴリごとに抽出用のアナライザーを割り当てて自動的にルーティングする。

Content Understanding では、解析要求の中でcontentCategories に書類の種類(申込書・給与明細・銀行取引明細)を名前と説明付きで定義し、enableSegment を true にすると、連結された PDF を書類ごとのセグメント(ページ範囲)に分割して分類します。応答には同じ種類の書類の複数インスタンスも含められるため、複数か月分の給与明細も月ごとに分かれます。

さらに各カテゴリにanalyzerId で抽出用のアナライザーをリンクすると、分類されたセグメントが自動的にそのアナライザーへルーティングされ、1 回の API 呼び出しで判別から項目抽出まで完了します。分類に学習データは不要で、カテゴリ名と説明を定義するだけなので、案件ごとの人手の事前作業もありません。

D. Azure AI Search のインデクサーで PDF をページ単位のチャンクに分割し、チャンクごとに prebuilt-read アナライザーで解析する。

Azure AI Search のインデクサーによるチャンク分割は検索用にテキストを機械的に区切る処理で、区切り位置は書類の境界や種類とは無関係です。
また prebuilt-read は文字(テキスト)を読み取るだけの事前構築済みアナライザーで、書類の種類の判別も、種類ごとの項目の抽出も行いません。

判別と抽出のどちらの要件も満たさないため不適切です。

構成図

申込パッケージ PDF(申込書+給与明細×複数月+銀行取引明細)
   │
   ▼
┌─ Content Understanding(1 回の解析要求)────────────┐
│ 分類・分割(contentCategories / enableSegment = true)│
│   ├─ 申込書のページ ──────────▶ 申込書用アナライザー     │
│   ├─ 給与明細(月ごとに別セグメント)▶ 給与明細用アナライザー │
│   └─ 銀行取引明細のページ ──────▶ 銀行取引明細用アナライザー │
└──────────────────────────────────────┘
   │ other(どれにも該当しないページ)は抽出しない
   ▼
セグメントごとのカテゴリ・ページ範囲・抽出項目
これだけ覚える(記憶フック)
混在 PDF は「分けて・見分けて・回す」。カテゴリ定義+enableSegment、抽出はカテゴリにアナライザーをリンク。
正解への思考ルート 問題文から要件を抽出し、選択肢の適否を判断するのがポイントです。
要件 判断ポイント
書類の種類の判別もまとめて行う 種類を定義しない単一スキーマはファイル全体を 1 つとして扱い、どのページが何の書類かを返さない
→選択肢(A)を消す
給与明細は複数か月分が含まれることがある 同じ種類の書類の複数インスタンスを分けるには分割(セグメント化)が必要。PDF 全体を種類別アナライザーへ送るだけでは月ごとに区別できず、似た項目の取り違えも起きる
→選択肢(B)を消す
書類の種類ごとに取り出したい項目が異なる 必要なのはテキストの読み取りではなく種類ごとの項目抽出。検索用のチャンク分割+prebuilt-read では項目が取れない
→選択肢(D)を消す
判別と抽出をまとめて、人手の事前作業を最少に contentCategories+enableSegment で分類・分割し、カテゴリに analyzerId をリンクすれば 1 回の要求で抽出までルーティングされる。分類に学習データは不要
→選択肢(C)が正解
ひっかけポイント
  • 選択肢 B は人手を使わず「種類ごとのアナライザー」もそろっているため正解に見える。しかし判別(分類・分割)の工程が抜けているので、どのページをどのアナライザーが読むべきかが決まらず、同じ PDF を 3 回解析する無駄も生じる
  • 定義した種類のどれにも当てはまらないページ(表紙・送付状・白紙など)があり得るなら、contentCategories にother カテゴリを含める。含めないとすべてのページが定義済みのいずれかのカテゴリへ割り当てられてしまう
  • ドキュメント分類の最小単位は1 ページ。1 ページの中に複数の書類が載っている場合のページ内分割はプレビュー機能(allowInPageSegments)であり、GA の既定動作ではない
  • 選択肢 D の「ページ単位のチャンク」は書類を分けているように見えるが、検索のための機械的な区切りで、書類の境界や種類とは無関係
出題バリエーション 同じ知識が本番では条件を変えて出題されます。
問題文がこう変わったら 正解はこう変わる
「1 つのファイルには1 種類の書類しか入っていないが、種類によって抽出内容を変えたい」 enableSegment を false にしてファイル全体を分類し、カテゴリごとのアナライザーへルーティングする構成に。
「書類の種類と位置を判別するだけで、項目の抽出は不要」 カテゴリに analyzerId をリンクせず、分類・分割の結果(カテゴリとページ範囲)だけを使う構成に。
「1 ページの中に複数の書類が並んでいる(1 枚に複数の様式が載っている)」 ページ内分割はプレビュー(allowInPageSegments)が前提になる点が問われ得る。GA の分類は 1 ページ単位。
「給与明細をさらに勤務先の様式ごとに分けて処理したい」 カテゴリの analyzerId に別の分類用アナライザーを指定する階層分類が正解に。
「スポーツ中継の動画を試合場面と CM に分けたい」 同じ contentCategories と enableSegment による動画のセグメント化が正解軸に(動画は分割のみ対応)。
関連サービスの解説 Microsoft Foundry
Azure Content Understanding
リファレンス この問題を解くために必要な知識を扱う公式ドキュメントです。
知識項目 公式ドキュメント
Content Understanding の分類・分割(contentCategories / enableSegment / other カテゴリ / analyzerId によるルーティング) Foundry Tools の分類子における Azure コンテンツ理解の概要
+ 質問 / コメント
解答・解説に疑問がある場合や、よりよい解説がある場合など、お気軽にコメントください。ただし、短文コメントは表示されません。また、中傷などコメントの内容によっては、会員機能を停止させて頂きます。教え学び合える場になれば嬉しいです。(コメント投稿にはログインが必要です)
正答率 44%
No.5 解説
ある金融機関では、住宅ローンの申込パッケージを Foundry Tools の Azure Content Understanding で処理しようとしています。1 つの PDF に「申込書」「給与明細」「銀行取引明細」が連結されており、どの書類が何ページ目に入っているかは案件ごとに異なります。給与明細は複数か月分が含まれることもあり、書類の種類ごとに取り出したい項目も異なります。

人手による事前作業を最も少なくして、書類の種類の判別と項目の抽出をまとめて行うには、どの構成が適切ですか。(1つ選択)
  • 書類の種類を定義せず、3 種類すべての項目を 1 つのスキーマに並べたカスタムアナライザーを作成し、1 回の解析でまとめて抽出する。
  • 書類の種類ごとに抽出用のカスタムアナライザーを 3 つ作成し、PDF 全体をそれぞれのアナライザーへ送信して、得られた 3 つの結果を後段のコードで突き合わせる。
  • 解析要求で書類の種類をカテゴリとして定義してファイルをセグメントに分割・分類し、カテゴリごとに抽出用のアナライザーを割り当てて自動的にルーティングする。
  • Azure AI Search のインデクサーで PDF をページ単位のチャンクに分割し、チャンクごとに prebuilt-read アナライザーで解析する。

(会員限定)当問題の評価をお願いします。改善に活用します。