Azure認定資格 WEB問題集&徹底解説
AI-901:Microsoft Azure AI Fundamentals
問題文と選択肢
最も適切な実装はどれですか。
- Azure AI Search でレビュー文をインデックス化し、出現頻度の高い単語をクエリ結果から集計する
- Azure Translator でレビュー文を一旦英語へ翻訳し、その訳文に対して正規表現で人名や連絡先を抜き出す
- Azure Language の固有表現認識(NER)と個人情報(PII)検出をそれぞれ呼び出す
- Azure Content Understanding にレビュー文を渡し、あらかじめ定義したフィールド抽出用スキーマで解析する
A. Azure AI Search でレビュー文をインデックス化し、出現頻度の高い単語をクエリ結果から集計する
Azure AI Search はインデックス化したデータを検索するためのサービスで、クエリ結果から単語の出現頻度を集計しても、その単語が人名なのか組織名なのか地名なのかは分かりません。
また、電話番号やメールアドレスを見つけてマスクする処理も、この構成には含まれていません。
「よく出る単語」と「種類付きの固有表現」は別物であり、種類ごとの抽出と個人情報のマスクのどちらも満たさないため不適切です。
B. Azure Translator でレビュー文を一旦英語へ翻訳し、その訳文に対して正規表現で人名や連絡先を抜き出す
翻訳を挟むと、人名や組織名が音訳・意訳されて表記が変わり、元のレビュー文の表記で取り出せなくなります。
さらに正規表現は決まった文字の並びを探す仕組みなので、電話番号やメールアドレスのように形式が決まったものは拾えても、人名・組織名・地名を文脈から見分けて種類ごとに分類することはできません。
パターンを自前で作り込んで保守する構成であり、「事前構築済みの機能で実装する」という要件にも反します。
C. Azure Language の固有表現認識(NER)と個人情報(PII)検出をそれぞれ呼び出す
Foundry Tools の Azure Language では、事前構築済みの固有表現認識(NER)がテキスト中の人物・組織・場所などを見つけて定義済みの種類に分類し、PII 検出が電話番号やメールアドレスなどの個人情報を検出して、マスク済みのテキストを返します。
どちらもモデルの学習もスキーマの定義も不要で、テキストを送るだけで使えます。
2 つとも Azure Language のコア機能(新規開発に推奨)に位置付けられており、「レコメンド用に固有表現を種類ごとに取り出す」「保存前に個人情報を伏せる」という 2 つの要件にそれぞれ対応します。
D. Azure Content Understanding にレビュー文を渡し、あらかじめ定義したフィールド抽出用スキーマで解析する
Azure Content Understanding は、抽出したいフィールドをスキーマとして定義し、生成 AI を使ってドキュメントや画像などから値を取り出すサービスです。
選択肢のとおり「あらかじめ定義したフィールド抽出用スキーマ」を作る必要があり、問題文の「抽出スキーマの設計は行わない」という条件に反します。
短いレビュー文から固有表現を種類別に取り出し、個人情報をマスクするという用途は、Azure Language の事前構築済み機能がそのまま対応する領域です。
名前を種類別に取るなら NER、伏せるなら PII 検出。どちらも学習不要の事前構築済み機能。
正解への思考ルート
問題文から要件を抽出し、選択肢の適否を判断するのがポイントです。| 要件 | 判断ポイント |
|---|---|
| 人物名・組織名・地名を種類ごとに取り出す | 必要なのは語を見つけて種類に分類する固有表現認識。単語の出現頻度では種類が分からない →選択肢(A)を消す |
| 事前構築済みの機能で実装する | 翻訳+自作の正規表現は事前構築済みの抽出機能ではなく、人名・組織名・地名の種類分けもできない →選択肢(B)を消す |
| 追加の学習や抽出スキーマの設計は行わない | フィールドのスキーマ定義が前提の構成は条件に反する →選択肢(D)を消す |
| 電話番号やメールアドレスなどの個人情報を見つけて保存前にマスクする | PII 検出は個人情報を検出・分類し、マスク済みのテキストを返す →選択肢(C)は候補 |
| 固有表現の抽出と個人情報のマスクを両方満たす | Azure Language の事前構築済み NER+PII 検出(どちらもコア機能)で要件がそろう →選択肢(C)が正解 |
ひっかけポイント
- 選択肢 D の Content Understanding は「抽出」という言葉で正解らしく見えるが、スキーマを定義して使うサービス。問題文の「抽出スキーマの設計は行わない」の一文で消える
- NER と PII 検出は目的が違う。NER はレコメンドに使う固有表現を取り出すため、PII 検出は個人情報を見つけて伏せるため。地名や組織名はレコメンドに使いたい情報なので、片方だけで済ませず両方を呼び分ける
- 選択肢 A の AI Search にも、インデックス作成時のスキルとして Azure Language の固有表現認識や PII 検出を組み込む方法はある。しかし選択肢の内容は単語の出現頻度の集計だけで、種類分けもマスクもできない
- 選択肢 B の正規表現は電話番号やメールアドレスなら拾えそうに見えるが、人名・組織名・地名は形式が決まっていないため、文脈を理解するモデルでなければ種類別に取り出せない
出題バリエーション
同じ知識が本番では条件を変えて出題されます。| 問題文がこう変わったら | 正解はこう変わる |
|---|---|
| 「自社の商品名や作品名など、既定の種類にない固有表現を取り出したい」 | ラベル付きデータで学習するカスタム NERが正解に。 |
| 「PDF や Word の文書に含まれる個人情報を伏せたい」 | Azure Language のドキュメント PII 検出が正解軸に。 |
| 「申込書や請求書から決まった項目を抜き出したい」 | 抽出フィールドのスキーマを定義する Content Understanding が正解に(選択肢 D が生きる場面)。 |
| 「レビューの肯定・否定の判定やキーフレーズも取りたい」 | Azure Language の感情分析・キーフレーズ抽出は2029-03-31 に廃止予定の従来機能。新規プロジェクトでは Foundry のモデル(生成 AI)での実装へ誘導されている点に注意。 |
| 「レビューが何語で書かれているかを判別したい」 | Azure Language の言語検出(コア機能)が正解に。 |
リファレンス
この問題を解くために必要な知識を扱う公式ドキュメントです。| 知識項目 | 公式ドキュメント |
|---|---|
| Azure Language のコア機能(事前構築済み NER・PII 検出)と従来機能の区分 | Foundry Tools の Azure 言語とは |
最も適切な実装はどれですか。
- Azure AI Search でレビュー文をインデックス化し、出現頻度の高い単語をクエリ結果から集計する
- Azure Translator でレビュー文を一旦英語へ翻訳し、その訳文に対して正規表現で人名や連絡先を抜き出す
- Azure Language の固有表現認識(NER)と個人情報(PII)検出をそれぞれ呼び出す
- Azure Content Understanding にレビュー文を渡し、あらかじめ定義したフィールド抽出用スキーマで解析する
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