Azure認定資格 WEB問題集&徹底解説
AZ-104:Microsoft Azure Administrator
問題文と選択肢
その後、Azure 上に同じ名前 (kaedecraft.jp) のパブリック Azure DNS ゾーンを新規作成し、Web サイトや API 用のレコードを追加しました。
しかし、インターネット経由ではこのゾーンに追加したレコードを名前解決できません。
インターネット上のクライアントから kaedecraft.jp ゾーンのレコードを解決できるようにするには、どの操作を行う必要がありますか。
- Azure DNS ゾーン kaedecraft.jp の NS レコードセットに、ドメインレジストラーのネームサーバー名を追加する
- ドメインレジストラー側で、kaedecraft.jp の NS レコードを Azure DNS ゾーンに割り当てられたネームサーバー名に変更する
- ドメインレジストラー側で、SOA レコードを Azure DNS のプライマリネームサーバー名に更新する
- Azure DNS ゾーン kaedecraft.jp の各レコードセットの TTL を短い値に変更し、インターネット上のキャッシュを早く更新させる
A. Azure DNS ゾーン kaedecraft.jp の NS レコードセットに、ドメインレジストラーのネームサーバー名を追加する
委任の向きが逆になっている選択肢です。
インターネット上のリゾルバーは、親ゾーン(.jp)に登録された kaedecraft.jp の NS レコードをたどって問い合わせ先を決めます。その NS レコードを親ゾーンへ登録するのはレジストラーであり、Azure DNS ゾーン内の NS レコードセットではありません。
Azure 側ゾーンの NS レコードセットにレジストラーのネームサーバー名を追加しても、外部からの問い合わせが Azure DNS に届かない状況は変わりません。
B. ドメインレジストラー側で、kaedecraft.jp の NS レコードを Azure DNS ゾーンに割り当てられたネームサーバー名に変更する
正解です。Azure DNS はゾーンの作成時に、ns1-37.azure-dns.com のような 4 つのネームサーバーを割り当てますが、それだけではインターネットから見つけてもらえません。
レジストラーの DNS 管理画面で kaedecraft.jp の NS レコードをAzure DNS が割り当てた 4 つのネームサーバー名すべてに変更すると、レジストラーがその NS レコードを親ゾーン(.jp)に格納し、委任が成立します。
以後、インターネット上のクライアントの問い合わせは Azure DNS に届き、ゾーンに追加したレコードを解決できるようになります。
C. ドメインレジストラー側で、SOA レコードを Azure DNS のプライマリネームサーバー名に更新する
SOA レコードを持ち出していますが、委任を成立させるのは NS レコードです。
SOA(Start of Authority)レコードはゾーンの管理情報を表すレコードで、Azure DNS ではゾーンの作成時に自動的に作成されます。レジストラー側で SOA を書き換えて委任する手順はありません。
なお、委任が動作しているかは nslookup -type=SOA kaedecraft.jp で SOA を照会し、プライマリネームサーバーが Azure DNS のものになっているかで確認できます。SOA は委任の「確認」に使うもので、委任の「設定」に使うものではありません。
D. Azure DNS ゾーン kaedecraft.jp の各レコードセットの TTL を短い値に変更し、インターネット上のキャッシュを早く更新させる
「反映待ち・キャッシュの問題」と捉えた選択肢ですが、原因の取り違えです。
委任が無い状態では、インターネット上のリゾルバーはそもそも Azure DNS に問い合わせに来ないため、Azure 側のレコードセットの TTL をいくら短くしても解決結果は変わりません。
TTL の短縮が意味を持つのは、委任が成立した後にレコードの値を切り替えるときなど、キャッシュの更新が論点になる場面です。
Azure DNS にゾーンを作っただけでは誰も見に来ない。レジストラーで NS を Azure のネームサーバー名へ。
正解への思考ルート
問題文から要件を抽出し、選択肢の適否を判断するのがポイントです。| 要件 | 判断ポイント |
|---|---|
| 外部のドメインレジストラーで kaedecraft.jp を登録済み | 親ゾーン(.jp)に置かれる kaedecraft.jp の NS レコードを管理するのはレジストラー →選択肢(B・C)は候補 |
| Azure 上に同名のパブリック DNS ゾーンを新規作成し、レコードを追加 | ゾーン作成でネームサーバー 4 つが割り当てられ、SOA と NS も自動作成される。ただし委任はまだ →選択肢(B)は候補 |
| インターネット経由では名前解決できない | 外部リゾルバーが Azure DNS に到達していない=委任の欠如。キャッシュの問題ではない →選択肢(D)を消す |
| 委任に使うレコードの種類 | 委任は NS レコードで行う。SOA は自動作成され、委任の確認に使うもの →選択肢(C)を消す |
| どちら側の設定を変えるか | 変えるのは親(レジストラー)側。Azure 側ゾーンの NS を編集しても委任にはならない →選択肢(A)を消す・選択肢(B)が正解 |
ひっかけポイント
- 選択肢 A は「NS レコードを編集する」点だけ見ると正しそうだが、編集する場所が Azure 側で向きも逆。委任は親ゾーン側から子ゾーンのネームサーバーを指すことで成立する
- 「名前解決できない=反映待ち」と考えて TTL を触る発想は、委任が成立していないときには無意味。まず問い合わせが Azure DNS に届いているかを疑う
- レジストラーに設定するのは Azure DNS のネームサーバーの名前(ns1-xx.azure-dns.com など)で、IP アドレスではない。割り当てられた4 つすべてを登録する
- SOA に「プライマリネームサーバー」が書かれていることから SOA と委任を結び付けるのは誤り。SOA はAzure DNS が自動で作成・管理する
出題バリエーション
同じ知識が本番では条件を変えて出題されます。| 問題文がこう変わったら | 正解はこう変わる |
|---|---|
| 「Azure DNS でホストする kaedecraft.jp の下に、子ゾーン shop.kaedecraft.jp を別ゾーンとして作成した」 | 親ゾーン kaedecraft.jp に、子ゾーンのネームサーバーを指す NS レコードセット shop を作成して委任する(作成時に「既存のゾーンの子」を選ぶ方法もある)。 |
| 「社内の仮想ネットワークからだけ名前解決できればよい」 | パブリックゾーンではなく Azure プライベート DNS ゾーンを作成し、仮想ネットワークリンクを設定する(レジストラーでの委任は不要)。 |
| 「委任が正しく機能しているか確認したい」 | nslookup -type=SOA kaedecraft.jp を実行し、プライマリネームサーバーが Azure DNS のものかを見る。 |
| 「自社ドメイン名のネームサーバー(バニティネームサーバー)で委任したい」 | Azure DNS では現在サポートされていない。Azure DNS が割り当てたネームサーバー名を使う。 |
リファレンス
この問題を解くために必要な知識を扱う公式ドキュメントです。| 知識項目 | 公式ドキュメント |
|---|---|
| レジストラーで NS レコードを Azure DNS のネームサーバーに変更して委任する手順と確認方法 | チュートリアル:Azure DNS でドメインをホストする | Microsoft Learn |
その後、Azure 上に同じ名前 (kaedecraft.jp) のパブリック Azure DNS ゾーンを新規作成し、Web サイトや API 用のレコードを追加しました。
しかし、インターネット経由ではこのゾーンに追加したレコードを名前解決できません。
インターネット上のクライアントから kaedecraft.jp ゾーンのレコードを解決できるようにするには、どの操作を行う必要がありますか。
- Azure DNS ゾーン kaedecraft.jp の NS レコードセットに、ドメインレジストラーのネームサーバー名を追加する
- ドメインレジストラー側で、kaedecraft.jp の NS レコードを Azure DNS ゾーンに割り当てられたネームサーバー名に変更する
- ドメインレジストラー側で、SOA レコードを Azure DNS のプライマリネームサーバー名に更新する
- Azure DNS ゾーン kaedecraft.jp の各レコードセットの TTL を短い値に変更し、インターネット上のキャッシュを早く更新させる
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