AWS認定資格 WEB問題集&徹底解説

ソリューションアーキテクト-プロフェッショナル

正解 D問題
要復習(もう一度解きたい問題) 1 2 3 4
合格に向けて、もっと深く学習する
豊富な問題と詳細なAWSサービス解説を、24時間無料でお試しいただけます
プレミアム会員機能を無料で試す ❯
問題文と選択肢
ある Web 企業が、すでにデプロイ済みの VPC に侵入検知・防止システム (IDS/IPS) を実装しようとしています。この仕組みは、VPC 内で稼働する数千台のインスタンスまでスケールできる必要があります。この要件を満たすには、ソリューションをどのように設計すべきですか。
  • 監視ソフトウェアを導入したインスタンスを配置し、その Elastic Network Interface (ENI) を無差別 (プロミスキャス) モードでのパケットスニッフィングに設定して、VPC 全体のトラフィックを検査する。
  • 2 つ目の VPC を作成し、アプリケーション VPC のすべてのトラフィックを、スケーラブルな仮想 IDS/IPS プラットフォームが稼働する 2 つ目の VPC へルーティングする。
  • VPC 内で稼働する各サーバーでホストベースの route コマンドを設定し、すべてのトラフィックをスケーラブルな仮想 IDS/IPS プラットフォーム経由で送信する。
  • 各ホストにエージェントを導入し、そのエージェントがネットワークトラフィックを収集して、検査のために IDS/IPS プラットフォームへ送信するように構成する。
解説 頻出度★★★★★
この問題は、「既存 VPC × 数千台までスケール × IDS/IPS」という要件で、VPC ではプロミスキャスモードのパケットキャプチャができないという制約を知り、各ホストのエージェントで収集して検査基盤へ送る方式を選べるかがポイント

A. 監視ソフトウェアを導入したインスタンスを配置し、その Elastic Network Interface (ENI) を無差別 (プロミスキャス) モードでのパケットスニッフィングに設定して、VPC 全体のトラフィックを検査する。

Amazon VPC では、ENI をプロミスキャス (無差別) モードにして他インスタンス宛のパケットを傍受することはできない。VPC のネットワークは仮想化されており、自分宛て以外のトラフィックはそもそも ENI に届かない。
オンプレミスのスイッチでミラーポートを作る発想をそのまま持ち込んだ、AWS では成立しない選択肢。「AWS ではパケットスニッフィングできない」は定番の頻出知識

B. 2 つ目の VPC を作成し、アプリケーション VPC のすべてのトラフィックを、スケーラブルな仮想 IDS/IPS プラットフォームが稼働する 2 つ目の VPC へルーティングする。

「検査用の VPC にトラフィックを寄せる」という発想自体は現代の AWS でも使われる(Gateway Load Balancer とインスペクション VPC の構成)が、この選択肢はその実現手段に一切触れず、単に「すべてのトラフィックを 2 つ目の VPC へルーティングする」と述べているだけ
とくに同一 VPC・同一サブネット内のインスタンス間トラフィックはルートテーブルで外へ迂回させられないため、VPC 内部の水平方向の通信を検査できない。数千台規模のインスタンス間通信を IDS/IPS に通すという要件には答えられていない。

C. VPC 内で稼働する各サーバーでホストベースの route コマンドを設定し、すべてのトラフィックをスケーラブルな仮想 IDS/IPS プラットフォーム経由で送信する。

ホスト上で route コマンドを使ってルーティングテーブルを書き換える方法は、OS のルーティングだけを変えても VPC 側の実際の経路制御には従わせられないうえ、数千台すべてのインスタンスで OS のルート設定を維持する運用は破綻する。
また、この方式は自ホストが送受信するトラフィックしか扱えず、しかもエージェントのように検査基盤へ確実に転送する仕組みも持たない。スケーラブルでも堅牢でもない。

正解

D. 各ホストにエージェントを導入し、そのエージェントがネットワークトラフィックを収集して、検査のために IDS/IPS プラットフォームへ送信するように構成する。

各ホストに IDS/IPS エージェントを導入する方式なら、インスタンスが増えるほど検査能力も一緒に増える(=水平スケールする)。AMI や起動テンプレート、Systems Manager などでエージェントを組み込めば、数千台規模でも配布・管理が現実的に回る。
エージェントは自ホストの NIC を通る全トラフィックを OS 内で直接観測できるため、VPC のパケットスニッフィング制約を回避しつつ、VPC 内部の東西トラフィックまで検査対象にできる。
「VPC ではネットワーク側で盗聴できない → ホスト側で採る」という AWS のセオリーに沿った、唯一実現可能な設計であり正解。

これだけ覚える(記憶フック)
VPC で「他人のパケットを盗み見る」構成は作れない。ホスト側のエージェントで集めて送るのが定石。
正解への思考ルート 問題文から要件を抽出し、選択肢の適否を判断するのがポイントです。
要件 判断ポイント
既存の VPC 内に IDS/IPS を実装したい VPC はプロミスキャスモードのパケットキャプチャを許可しない。ネットワーク盗聴型の設計は最初に消える
→選択肢(A)を消す
数千台のインスタンスまでスケールする必要がある インスタンス増加に比例して検査能力が増える方式が必要。ホストごとのエージェントは自然に水平スケールする
→選択肢(D)が正解
VPC 内のインスタンス間トラフィックも検査対象になる 同一 VPC 内の通信はルートテーブルで別 VPC へ迂回させられないため、経路を寄せるだけの設計では取りこぼす
→選択肢(B)を消す
数千台規模での運用負荷・確実性 各サーバーで OS の route コマンドを手当てする方式は管理不能で、VPC の経路制御にも従わせられない
→選択肢(C)を消す
ひっかけポイント
  • 選択肢 A の「ENI を無差別モードに設定」は、オンプレのミラーポートの発想。AWS の VPC では他インスタンス宛のパケットは届かないため、そもそも構成できない
  • 選択肢 B は「検査用 VPC にトラフィックを集約する」という今どきの正しそうなキーワードで誘う。しかし Gateway Load Balancer やエンドポイントといった実現手段が一切なく、VPC 内部の東西トラフィックは迂回させられない
  • 選択肢 C の route コマンドは「ホストベース」という語で D と紛らわしいが、OS のルート設定と、トラフィックを収集して検査基盤へ送るエージェントは別物
  • 「スケーラブル」という語は B・C・D の 3 つに登場する。語ではなく仕組みが本当にスケールするかで判断する
出題バリエーション 同じ知識が本番では条件を変えて出題されます。
問題文がこう変わったら 正解はこう変わる
サードパーティ製のセキュリティアプライアンスで、VPC を出入りするトラフィックをインラインで検査したい」 Gateway Load Balancer + GWLB エンドポイントによるインスペクション VPC 構成が正解軸に。
トラフィックのコピーを取得して、検査ツールでオフラインに分析したい」 VPC トラフィックミラーリング(Nitro 世代インスタンス)が正解に。
「AWS マネージドで侵入検知・ドメイン/IP フィルタリングを実現したい」 AWS Network Firewall(や、脅威検知だけなら Amazon GuardDuty)が正解軸に。
「拒否・許可された通信のメタデータ(送信元・宛先・ポート)だけ記録できればよい」 VPC フローログで十分(パケット本体は不要)。
Web アプリケーションへの攻撃(SQL インジェクション等)を防ぎたい」 L7 の話になり AWS WAF(ALB / CloudFront にアタッチ)が正解に。
関連サービスの解説 Amazon EC2
Amazon VPC
+ 質問 / コメント
解答・解説に疑問がある場合や、よりよい解説がある場合など、お気軽にコメントください。ただし、短文コメントは表示されません。また、中傷などコメントの内容によっては、会員機能を停止させて頂きます。教え学び合える場になれば嬉しいです。(コメント投稿にはログインが必要です)
正答率 45%
No.13 解説
ある Web 企業が、すでにデプロイ済みの VPC に侵入検知・防止システム (IDS/IPS) を実装しようとしています。この仕組みは、VPC 内で稼働する数千台のインスタンスまでスケールできる必要があります。この要件を満たすには、ソリューションをどのように設計すべきですか。
  • 監視ソフトウェアを導入したインスタンスを配置し、その Elastic Network Interface (ENI) を無差別 (プロミスキャス) モードでのパケットスニッフィングに設定して、VPC 全体のトラフィックを検査する。
  • 2 つ目の VPC を作成し、アプリケーション VPC のすべてのトラフィックを、スケーラブルな仮想 IDS/IPS プラットフォームが稼働する 2 つ目の VPC へルーティングする。
  • VPC 内で稼働する各サーバーでホストベースの route コマンドを設定し、すべてのトラフィックをスケーラブルな仮想 IDS/IPS プラットフォーム経由で送信する。
  • 各ホストにエージェントを導入し、そのエージェントがネットワークトラフィックを収集して、検査のために IDS/IPS プラットフォームへ送信するように構成する。

(会員限定)当問題の評価をお願いします。改善に活用します。