AWS認定資格 WEB問題集&徹底解説

ソリューションアーキテクト-プロフェッショナル

正解 B問題
分野2:新しいソリューションのための設計 タスクステートメント2.3:要件に基づくセキュリティコントロールの決定
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問題文と選択肢
あるオンライン料理教室プラットフォームは、世界中の 200 万人を超える会員向けにレッスン動画をオンデマンド配信しています。動画 1 本あたりの最大サイズは 8 GB で、公開直後の 3 か月間はアクセスが集中しますが、その後はアクセス頻度が大きく下がります。ただし古いレッスン動画であっても、会員からリクエストがあれば即座に再生できる必要があります。

講師数とレッスン数が毎月倍増しており、動画ファイルの増加に伴ってストレージコストが急増していることが課題になっています。

このユースケースに対応する、最もコスト効率の高い動画の保存方法はどれですか。
  • 動画ファイルを Amazon S3 Glacier Instant Retrieval に直接保存する。この S3 バケットを Amazon CloudFront ディストリビューションのオリジンとして構成し、会員に配信する
  • 動画ファイルを Amazon S3 Intelligent-Tiering ストレージクラスに保存する。この S3 バケットを Amazon CloudFront ディストリビューションのオリジンとして構成し、会員に配信する
  • 動画ファイルを Amazon Elastic File System (Amazon EFS) Intelligent-Tiering ストレージクラスに保存する。Amazon EC2 インスタンスを介して EFS から Amazon CloudFront ディストリビューション経由で会員に配信する
  • AWS Elemental MediaConvert で動画をトランスコードして Amazon S3 に保存する。AWS Elemental MediaPackage エンドポイントを構成し、S3 から配信する
解説 頻出度★★★★
この問題は、「公開直後は高頻度 × 3 か月後は低頻度 × 古い動画も即座に再生」というアクセス頻度が時間とともに変化する要件で、階層移動を自動化しつつミリ秒アクセスを保ったままコストを下げる S3 Intelligent-Tiering を選べるかがポイント

A. 動画ファイルを Amazon S3 Glacier Instant Retrieval に直接保存する。この S3 バケットを Amazon CloudFront ディストリビューションのオリジンとして構成し、会員に配信する

S3 Glacier Instant Retrieval もミリ秒で取り出せるため「即座に再生」という条件だけは満たしますが、想定用途は四半期に一度程度しかアクセスされない長期保存データです。
公開直後の 3 か月間はアクセスが集中するため、GB 単位の取り出し料金が視聴のたびに積み上がり、8 GB の動画を 200 万会員へ配信する本ユースケースでは総コストがかえって膨らみます。
さらに最小保存期間が 90 日あるため、短期間で入れ替わるコンテンツにも不向きです。

正解

B. 動画ファイルを Amazon S3 Intelligent-Tiering ストレージクラスに保存する。この S3 バケットを Amazon CloudFront ディストリビューションのオリジンとして構成し、会員に配信する

S3 Intelligent-Tiering はアクセスパターンが不明または変化するデータのコスト最小化を狙ったストレージクラスで、本問の「最初の 3 か月は高頻度、その後は低頻度」という変化にそのまま合致します。
30 日アクセスが無ければ低頻度アクセス階層へ、90 日アクセスが無ければアーカイブインスタントアクセス階層へ自動で移動し、いずれの階層もミリ秒アクセスを維持するため、古いレッスン動画のリクエストにも即座に応えられます。
自動階層化に取り出し料金が発生しない点も、視聴が読めない動画配信と相性が良く、CloudFront をオリジンの前段に置けば配信コストも抑えられる、最もコスト効率の高い構成です。

C. 動画ファイルを Amazon Elastic File System (Amazon EFS) Intelligent-Tiering ストレージクラスに保存する。Amazon EC2 インスタンスを介して EFS から Amazon CloudFront ディストリビューション経由で会員に配信する

Amazon EFS は複数の EC2 インスタンスから共有マウントするファイルシステムであり、GB あたりの単価は S3 系より大幅に高くなります。
CloudFront は EFS を直接オリジンにできないため、選択肢のとおり配信用の EC2 インスタンスを常時稼働させる必要があり、その分の費用と運用負荷も上乗せされます。
階層化で多少コストが下がってもオンデマンド動画の大容量保存先としては割高で、「最もコスト効率が高い」には至りません。

D. AWS Elemental MediaConvert で動画をトランスコードして Amazon S3 に保存する。AWS Elemental MediaPackage エンドポイントを構成し、S3 から配信する

AWS Elemental MediaConvert と MediaPackage はトランスコードとパッケージング・配信のためのサービスで、再生互換性やマルチビットレート配信には有効ですが、ストレージコストの課題には何も答えていません
変換後のファイルは通常の S3 ストレージクラスに置かれたままで、アクセスが減った古い動画が安価な階層へ移ることもありません。
むしろトランスコードとパッケージングの処理料金が追加され、コストは増える方向に働きます。

これだけ覚える(記憶フック)
「アクセスパターンが変化する × 取り出しは即時」= S3 Intelligent-Tiering。Glacier 系は「即時」でも取り出し課金が乗る。
正解への思考ルート 問題文から要件を抽出し、選択肢の適否を判断するのがポイントです。
要件 判断ポイント
公開直後 3 か月は高頻度、その後は低頻度(アクセス頻度が変化する) アクセスパターンが変化・不明なデータのコスト最適化は S3 Intelligent-Tiering の想定用途そのもの。監視して自動で階層を移す
→選択肢(B)が正解
古い動画もリクエストがあれば即座に再生できること Intelligent-Tiering の自動 3 階層はすべてミリ秒アクセス。GIR も即時だが取り出し料金が視聴のたびに乗る
→選択肢(A)を消す
最もコスト効率の高い「保存方法」を問うている トランスコード・パッケージングは配信品質の話でストレージ費用は下がらない
→選択肢(D)を消す
動画 1 本 8 GB・毎月倍増する大容量オブジェクト 大容量の静的コンテンツ配信はオブジェクトストレージ+CloudFront が定石。EFS + EC2 は単価も運用負荷も高い
→選択肢(C)を消す
200 万会員へのオンデマンド配信 オリジンへのアクセスを減らす CloudFront は A・B・C いずれにも登場するため、差がつくのは保存先の選択だけ
→選択肢(B)が正解
ひっかけポイント
  • S3 Glacier Instant Retrieval は「Instant」の名前どおりミリ秒で取り出せるため要件を満たすように見えるが、四半期に一度程度のアクセスを前提とした料金体系。公開直後にアクセスが集中する本問では取り出し料金が致命傷になる
  • 「保存直後は高頻度」と分かっているなら S3 ライフサイクルでも良さそうに見えるが、本問はいつ再びリクエストされるか読めないのが肝。読めないなら Intelligent-Tiering の自動監視に任せる
  • 選択肢 C の EFS を CloudFront のオリジンにはできない(EC2 を挟む必要がある)。「Intelligent-Tiering」という同じ語感に引きずられて選ばないこと
  • MediaConvert / MediaPackage は動画系サービスなので一見それらしいが、設問が聞いているのは「動画の保存方法」。問われている軸がストレージなのか配信なのかを読み違えさせる典型パターン
出題バリエーション 同じ知識が本番では条件を変えて出題されます。
問題文がこう変わったら 正解はこう変わる
「古い動画は数時間待っても構わないので極限まで安く」 S3 Glacier Flexible Retrieval / Deep Archive へのライフサイクル移行が正解軸に。
「アクセスが減る時期が90 日後と明確に決まっている 監視料金のかからないライフサイクルルールでの S3 Standard-IA 移行が候補に浮上。
1 つの AZ 障害で失っても再生成できるサムネイル等を安く置きたい」 S3 One Zone-IA が正解軸に。
「複数の EC2 から同時に読み書きする共有ファイルとして扱いたい」 Amazon EFS(+ EFS のライフサイクル管理)が正解に変わる。
「配信先の端末に応じた複数ビットレートへの変換と DRM が必要」 MediaConvert + MediaPackage が正解軸に(ストレージ選択とは別問題になる)。
関連サービスの解説 Amazon CloudFront
Amazon Simple Storage Service (Amazon S3)
リファレンス この問題を解くために必要な知識を扱う公式ドキュメントです。
知識項目 公式ドキュメント
ストレージクラスの選択(Intelligent-Tiering の自動階層化と Glacier Instant Retrieval の想定用途・最小保存期間) Amazon S3 ストレージクラスを使用する
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正答率 71%
No.13 解説
あるオンライン料理教室プラットフォームは、世界中の 200 万人を超える会員向けにレッスン動画をオンデマンド配信しています。動画 1 本あたりの最大サイズは 8 GB で、公開直後の 3 か月間はアクセスが集中しますが、その後はアクセス頻度が大きく下がります。ただし古いレッスン動画であっても、会員からリクエストがあれば即座に再生できる必要があります。

講師数とレッスン数が毎月倍増しており、動画ファイルの増加に伴ってストレージコストが急増していることが課題になっています。

このユースケースに対応する、最もコスト効率の高い動画の保存方法はどれですか。
  • 動画ファイルを Amazon S3 Glacier Instant Retrieval に直接保存する。この S3 バケットを Amazon CloudFront ディストリビューションのオリジンとして構成し、会員に配信する
  • 動画ファイルを Amazon S3 Intelligent-Tiering ストレージクラスに保存する。この S3 バケットを Amazon CloudFront ディストリビューションのオリジンとして構成し、会員に配信する
  • 動画ファイルを Amazon Elastic File System (Amazon EFS) Intelligent-Tiering ストレージクラスに保存する。Amazon EC2 インスタンスを介して EFS から Amazon CloudFront ディストリビューション経由で会員に配信する
  • AWS Elemental MediaConvert で動画をトランスコードして Amazon S3 に保存する。AWS Elemental MediaPackage エンドポイントを構成し、S3 から配信する

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