AWS認定資格 WEB問題集&徹底解説

ソリューションアーキテクト-プロフェッショナル

AWS CloudHSM の概要と試験出題ポイントは?

AWSサービスの一つであるAWS CloudHSMはどんな内容なのでしょうか?また、AWS認定資格のソリューションアーキテクト-プロフェッショナル(SAP)に合格するためには、サービスのどんなポイントを押さえておけばよいのでしょうか?
ここでは、そんなあなたの疑問に回答していきたいと思います

AWS CloudHSM 徹底解説 | AWS認定試験の頻出ポイントまとめ

1. サービス概要

AWS CloudHSMは、クラウド上で専有(シングルテナント)のハードウェアセキュリティモジュール(HSM)を提供するサービスです。暗号鍵の生成・保管・利用を、ユーザーが完全に制御できる専用ハードウェア内で行います。

FIPS 140-2 レベル3認証を受けたHSMを使用し、厳格なコンプライアンス要件(金融・政府・規制業界)に対応します。AWSでさえ鍵にアクセスできない、完全な顧客管理が特徴です。

2. 主な特徴と機能

2.1 専有ハードウェア(シングルテナント)

共有型のKMSと異なり、HSMはユーザー専用。鍵の管理と監査を完全にユーザーが掌握します。

2.2 業界標準API

PKCS#11・JCE(Java)・CNG/KSP(Microsoft)等の標準暗号APIに対応。既存アプリケーションとの統合が容易。

2.3 主な暗号処理

  • 対称鍵・非対称鍵の生成と保管。
  • 暗号化・復号、デジタル署名・検証。
  • SSL/TLSオフロード、証明書発行(プライベートCA)、データベース暗号化(TDE)。

2.4 高可用性とスケーリング

複数AZにHSMを配置してHSMクラスターを構成。クラスター内のHSMは自動で鍵を同期し、可用性と負荷分散を実現。

3. アーキテクチャおよび技術要素

  • VPC内に配置: HSMはユーザーのVPC内のサブネットに配置され、ENI経由でアクセス。
  • HSMクラスター: 複数AZにHSMを分散して高可用性を確保。
  • クライアントSDK: アプリケーションサーバーにCloudHSMクライアントを導入してHSMと通信。
  • KMSカスタムキーストア: CloudHSMをKMSのカスタムキーストアとして利用し、KMSのAPIを使いながら鍵をHSMで保管できる。

4. セキュリティと認証・認可

  • 顧客による完全な制御: 鍵の管理はユーザーが行い、AWSは鍵にアクセスできない。
  • FIPS 140-2 レベル3: 物理的な改ざん防止・耐タンパー性を備えた認証済みハードウェア。
  • ユーザー認証: HSM内のCryptoUser(CU)・Crypto Officer(CO)等のHSMユーザーで認証・認可を管理。

5. 料金形態

  • HSMインスタンスの稼働時間(時間あたり)。
  • クラスター内のHSM数に応じて課金。

6. よくあるアーキテクチャ・設計パターン

  • 規制対応の鍵管理: FIPS 140-2 レベル3が要求される金融・政府系ワークロードの鍵保管。
  • SSL/TLSオフロード: WebサーバーのTLS処理をHSMにオフロードして秘密鍵を安全に保護。
  • プライベートCA: 証明書発行のルート鍵をHSMで保護。
  • KMSカスタムキーストア: KMSの使いやすさとHSMの専有性を両立。

7. 設定・デプロイ手順(ハンズオン例)

  1. VPC内にCloudHSMクラスターを作成→各AZのサブネットにHSMを追加。
  2. クラスターを初期化(CSRに署名してクラスター証明書を設定)。
  3. アプリケーションサーバーにCloudHSMクライアントSDKをインストール。
  4. HSMユーザー(CU/CO)を作成し、PKCS#11等のAPIで鍵生成・暗号処理を実行。

8. 試験で問われやすいポイント

8.1 CloudHSMの役割

  • Q: 専有(シングルテナント)のハードウェアで暗号鍵を完全に顧客管理できるサービスは?
    A: AWS CloudHSM(FIPS 140-2 レベル3認証のHSM。AWSも鍵にアクセスできない)。

8.2 KMSとの違い

  • Q: CloudHSMとKMSの使い分けは?
    A: KMSはマルチテナントのマネージド鍵管理(手軽・低コスト・FIPS 140-2 レベル3対応)、CloudHSMはシングルテナント専有HSMで鍵を完全に顧客管理。厳格な規制要件・専有が必要ならCloudHSM。

8.3 対応API

  • Q: CloudHSMが対応する標準暗号APIは?
    A: PKCS#11・JCE(Java)・CNG/KSP(Microsoft)。

8.4 カスタムキーストア

  • Q: KMSのAPIを使いつつ鍵をHSMで保管するには?
    A: CloudHSMをKMSのカスタムキーストアとして設定する。

8.5 高可用性

  • Q: CloudHSMで高可用性を確保するには?
    A: 複数AZにHSMを配置してHSMクラスターを構成(クラスター内で鍵を自動同期)。