Azure認定資格 WEB問題集&徹底解説

AZ-900:Microsoft Azure Fundamentals

Azure Bot Service の概要と試験出題ポイントは?

Azureサービスの一つであるAzure Bot Serviceはどんな内容なのでしょうか?また、Azure認定資格の AZ-900:Azure Fundamentals に合格するためには、サービスのどんなポイントを押さえておけばよいのでしょうか?
ここでは、そんなあなたの疑問に回答していきたいと思います

Azure Bot Service 徹底解説

1. サービス概要

Azure Bot Service は、開発者がインテリジェントなボットを構築、テスト、デプロイ、管理するためのクラウドプラットフォームです。 自然言語理解 (NLU)、機械学習 (ML)、AI などのテクノロジーを活用して、人間のような会話体験を提供するボットを作成できます。

Azure Bot Service を使用して、カスタマーサービス、情報取得、タスク自動化など、さまざまなシナリオに対応するボットを構築できます。

2. 主な特徴と機能

2.1 主要な機能

  • Bot Framework SDK: C#, JavaScript, Python など、様々なプログラミング言語でボットを開発するための SDK を提供します。
  • Bot Framework Composer: ローコードのビジュアルキャンバスを使用して、ボットの会話フローを設計および構築できます。
  • Azure AI Services 統合: Language Understanding (LUIS), QnA Maker, Speech to Text など、Azure AI Services と容易に統合できます。
  • チャネル統合: Microsoft Teams, Slack, Facebook Messenger, Web Chat など、複数のチャネルにボットを接続できます。
  • ボットの管理と監視: Azure Portal を使用して、ボットのパフォーマンスを監視し、問題を診断できます。

2.2 ボットの種類

Azure Bot Service で構築できるボットには、いくつかの種類があります。

  • FAQ ボット: QnA Maker を使用して、よくある質問に対する回答を提供するボットを構築します。
  • タスクボット: ユーザーが特定のタスクを実行するのを支援するボットを構築します。
  • ナレッジボット: 特定のドメインに関する情報を提供するボットを構築します。
  • ソーシャルボット: エンターテイメントや交流を目的としたボットを構築します。

2.3 拡張性

Azure Bot Service は、Azure Functions、Azure Logic Apps、Power Platform などの他の Azure サービスと容易に統合できます。 これにより、AI 機能を組み込んだ自動化されたワークフローやアプリケーションを迅速に構築できます。

3. アーキテクチャおよび技術要素

  1. ユーザーがチャネル (例: Microsoft Teams) を介してボットと対話します。
  2. チャネルは、ユーザーのメッセージを Bot Connector Service に送信します。
  3. Bot Connector Service は、メッセージをボットのロジックにルーティングします。
  4. ボットのロジックは、メッセージを処理し、応答を生成します。
  5. 応答は、Bot Connector Service を介してチャネルに送信され、ユーザーに表示されます。
  6. 必要に応じて、ボットは Azure AI Services や他の Azure サービスと連携して、メッセージを理解し、応答を生成します。

4. セキュリティと認証・認可

  • Azure Active Directory (Azure AD): Azure AD を使用して、ボットへのアクセスを認証および認可します。
  • OAuth: OAuth を使用して、ユーザーの代わりに他のサービスにアクセスするためのアクセス許可を取得します。
  • Network Security Groups (NSG): NSG を使用して、ボットへのネットワークアクセスを制御します。
  • データ暗号化: 保存時および転送中のデータを暗号化します。

5. 料金形態

Azure Bot Service は、主に以下の要素に基づく従量課金モデルです:

  • メッセージ数: ボットが処理するメッセージ数に応じて料金が発生します。
  • チャネル: 使用するチャネルによって料金が異なる場合があります。
  • Standard チャネル: Standard チャネルは、従量課金制で、メッセージ数に基づいて料金が発生します。
  • Premium チャネル: Premium チャネルは、固定料金制で、追加機能やサポートが含まれます。

6. よくあるアーキテクチャ・設計パターン

  • カスタマーサービスボット: 顧客からの問い合わせに対応し、FAQ に回答するボットを構築します。
  • タスク自動化ボット: ユーザーがタスクを実行するのを支援するボットを構築します。
  • エンタープライズボット: 企業内の情報にアクセスし、タスクを実行するボットを構築します。

7. 設定・デプロイ手順(ハンズオン例)

  1. Azure Portal で Azure Bot Service のリソースを作成します。
  2. Bot Framework SDK または Bot Framework Composer を使用して、ボットのロジックを構築します。
  3. ボットを Azure にデプロイします。
  4. チャネルを構成して、ボットをユーザーがアクセスできる場所に接続します。

8. 試験で問われやすいポイント

8.1 ボットの種類とユースケース

  • Q: FAQ ボットを構築するには?
    A: QnA Maker と Azure Bot Service を組み合わせて使用します。
  • Q: ユーザーがタスクを実行するのを支援するボットを構築するには?
    A: Bot Framework SDK または Bot Framework Composer を使用して、タスクを実行するためのロジックを構築します。

8.2 開発ツール

  • Q: ローコードでボットを開発するには?
    A: Bot Framework Composer を使用します。
  • Q: 様々なプログラミング言語でボットを開発するには?
    A: Bot Framework SDK を使用します。

8.3 チャネル統合

  • Q: ボットを Microsoft Teams に接続するには?
    A: Azure Portal で Microsoft Teams チャネルを構成します。
  • Q: ボットを Web サイトに埋め込むには?
    A: Web Chat チャネルを使用します。

8.4 セキュリティ

  • Q: ボットへのアクセスを認証するには?
    A: Azure Active Directory (Azure AD) を使用します。

8.5 料金

  • Q: Azure Bot Service の料金はどのように計算されますか?
    A: 主にメッセージ数とチャネルによって計算されます。

8.6 その他

  • Bot Framework SDK と Bot Framework Composer の違いを理解しておく。
  • 様々なチャネルとの統合方法を理解しておく。
  • Azure AI Services との連携方法を理解しておく。