Azure認定資格 WEB問題集&徹底解説

AZ-900:Microsoft Azure Fundamentals

Azure Synapse Analytics の概要と試験出題ポイントは?

Azureサービスの一つであるAzure Synapse Analyticsはどんな内容なのでしょうか?また、Azure認定資格の AZ-900:Azure Fundamentals に合格するためには、サービスのどんなポイントを押さえておけばよいのでしょうか?
ここでは、そんなあなたの疑問に回答していきたいと思います

Azure Synapse Analytics 徹底解説

1. サービス概要

Azure Synapse Analyticsは、ビッグデータ分析とデータウェアハウスを統合した統合分析サービスです。 SQL、Spark、データ統合、ETL機能など多様な分析手法を一元的に提供し、データの収集から分析、可視化までのプロセスを効率化します。

主なユースケースには、大規模データの統合分析、リアルタイムデータの可視化、データレイクとの連携などがあり、企業のデータドリブンな意思決定を支援します。

2. 主な特徴と機能

2.1 統合分析プラットフォーム

データウェアハウス、ビッグデータ分析、データ統合機能を1つのサービスで提供。 SQLやApache Sparkなど、複数のエンジンをシームレスに利用できます。

2.2 サーバーレスと専用プール

必要に応じて、サーバーレスSQLプールと専用の分析プールを使い分けることで、柔軟なパフォーマンスとコスト管理が可能です。

2.3 高度なデータ統合

Azure Data Factoryと連携し、データのインジェスト、変換、統合を自動化。 ETL/ELT処理を効率化し、データパイプラインを容易に構築できます。

2.4 インタラクティブなデータ探索

Power BIとの統合により、分析結果をリアルタイムで可視化し、ビジネスインサイトの獲得を支援します。

2.5 セキュアなデータ管理

データ暗号化、アクセス管理、監査ログなど高度なセキュリティ機能を備え、企業レベルのコンプライアンスに対応します。

3. アーキテクチャおよび技術要素

  1. SQLプール: 大規模データウェアハウス機能を提供し、高速なクエリ処理を実現。
  2. サーバーレスSQL: リソース管理不要で、オンデマンドにクエリを実行。
  3. Apache Sparkプール: 分散処理エンジンによる大規模データ分析をサポート。
  4. Azure Data Factoryによるデータ統合とETL/ELT処理。
  5. Power BIとの統合により、結果の可視化とダッシュボード作成が容易。

これにより、オンプレミスとクラウドのデータをシームレスに連携し、統合分析環境を実現しています。

4. セキュリティと認証・認可

  • データ暗号化: 保存時および通信時のデータを暗号化し、情報漏洩を防止。
  • アクセス管理: Azure Active Directoryと連携し、細かい権限管理を実施。
  • ネットワークセキュリティ: 仮想ネットワーク、ファイアウォール、NSGで安全な接続を確保。
  • 監査ログ: アクセス状況や変更履歴を記録し、コンプライアンスに対応。

5. 料金形態

Azure Synapse Analyticsは、使用するSQLプール、Sparkプール、データ統合機能に基づく従量課金制です。 サーバーレスと専用プールの使い分けにより、コスト最適化が可能です。 詳細はAzure公式料金ページをご確認ください。

6. よくあるアーキテクチャ・設計パターン

  • データウェアハウス統合: オンプレミスとクラウドのデータを統合し、高速なクエリ処理を実現。
  • ビッグデータ分析パイプライン: Sparkプールを利用し、大量データのETL処理と分析を自動化。
  • リアルタイム可視化: Power BIとの連携で、ダッシュボードを通じた即時分析。
  • ハイブリッドアーキテクチャ: サーバーレスSQLと専用SQLプールを組み合わせ、需要に応じたリソース最適化。

7. 設定・デプロイ手順(ハンズオン例)

  1. Azure PortalでSynapse Analyticsワークスペースを作成し、必要なSQLプールやSparkプールを設定。
  2. Azure Data Factoryを利用し、データのインジェストおよびETLパイプラインを構築。
  3. SQLクエリやSparkジョブでデータ分析を実施し、結果を検証。
  4. Power BIと連携し、リアルタイムで分析結果を可視化。
  5. アクセス権限やネットワーク設定を確認し、セキュリティポリシーを適用。

8. 試験で問われやすいポイント

8.1 サービスの基本構成

  • Q: Azure Synapse Analyticsの主なコンポーネントは何か?
    A: SQLプール、サーバーレスSQL、Apache Sparkプール、データ統合(Data Factory)、Power BI連携。
  • Q: サーバーレスSQLと専用SQLプールの違いは?
    A: サーバーレスSQLはオンデマンドで実行され、専用プールは予めリソースを割り当てて高速処理を実現。

8.2 データ統合とETL

  • Q: データのインジェストおよびETL処理に利用されるサービスは?
    A: Azure Data Factoryとの連携により実施。
  • Q: ETLパイプラインの設計上の留意点は?
    A: データの整合性、変換処理、パフォーマンスを考慮した設計が必要。

8.3 セキュリティとアクセス管理

  • Q: Azure Synapse Analyticsで実施されるセキュリティ対策は?
    A: データ暗号化、Azure ADによるアクセス管理、仮想ネットワークおよびNSGの設定。
  • Q: 監査ログの役割は?
    A: アクセスや変更履歴の記録により、コンプライアンスやセキュリティ監査を支援する。

8.4 パフォーマンスとスケーラビリティ

  • Q: 大規模データ処理のためのパフォーマンス最適化のポイントは?
    A: サーバーレスと専用プールの使い分け、適切なインデックス設計、並列処理。
  • Q: リソースのスケーリング方法は?
    A: 必要に応じたプールサイズの調整とオンデマンドリソースの活用。

8.5 料金モデルとコスト管理

  • Q: Azure Synapse Analyticsの料金体系は?
    A: 利用するSQLプール、Sparkプール、データ統合機能に基づく従量課金制。
  • Q: コスト最適化のために留意すべき点は?
    A: 不要なリソースの停止、オンデマンド利用の促進、定期的な利用状況のモニタリング。