Azure認定資格 WEB問題集&徹底解説

AZ-900:Microsoft Azure Fundamentals

Microsoft Sentinel の概要と試験出題ポイントは?

Azureサービスの一つであるMicrosoft Sentinelはどんな内容なのでしょうか?また、Azure認定資格の AZ-900:Azure Fundamentals に合格するためには、サービスのどんなポイントを押さえておけばよいのでしょうか?
ここでは、そんなあなたの疑問に回答していきたいと思います

Microsoft Sentinel 徹底解説

1. サービス概要

Microsoft Sentinelは、クラウドネイティブのSIEM(セキュリティ情報・イベント管理)およびSOAR(セキュリティオーケストレーション、自動応答)ソリューションです。 膨大なセキュリティデータを収集・解析し、脅威の検出、調査、対応を迅速に行えるよう支援します。

主なユースケースには、セキュリティインシデントの早期検知、異常な活動のモニタリング、セキュリティ運用の自動化、コンプライアンス遵守などがあり、企業のセキュリティ体制強化に寄与します。

2. 主な特徴と機能

2.1 セキュリティデータの統合

各種ソース(Azureサービス、オンプレミス、他クラウド、サードパーティ製品)からセキュリティデータを収集し、一元的に管理します。

2.2 脅威の検出と自動応答

AIと機械学習を活用して脅威を自動検出し、調査や対応の自動化(SOAR機能)により、迅速なインシデント対応を支援します。

2.3 高度な分析と可視化

ダッシュボードやレポートを通じて、セキュリティ状況や脅威インシデントを視覚的に把握でき、意思決定に役立ちます。

2.4 スケーラブルなクラウドネイティブ設計

クラウド環境で自動スケーリングするため、大量のデータにも対応可能。運用負荷の低減とコスト効率の向上が実現されます。

2.5 連携と拡張性

他のAzureセキュリティサービスやサードパーティ製品との統合が容易で、既存のセキュリティインフラを拡張可能です。

3. アーキテクチャおよび技術要素

  1. データコレクター: ログやイベント、セキュリティアラートなど、多種多様なデータソースから情報を収集。
  2. 分析エンジン: AIと機械学習を用いて膨大なデータから脅威や異常を検出。
  3. ダッシュボード: リアルタイムの可視化ツールで、セキュリティインシデントの状況を一目で把握可能。
  4. 自動化されたインシデント対応(SOAR機能)で、事前に設定したワークフローに基づき対応を実行。
  5. クラウドネイティブな設計により、グローバルなスケールでの運用が可能。

この構成により、迅速な脅威検出とインシデント対応を実現し、全体的なセキュリティ運用の効率化が図られます。

4. セキュリティと認証・認可

  • データ暗号化: 収集したセキュリティデータは、保存時および転送時に暗号化され保護されます。
  • アクセス管理: Azure Active Directoryと統合し、厳格なユーザー認証と権限管理を実施。
  • 監査ログ: すべての操作とアクセスが記録され、コンプライアンスやセキュリティインシデントの原因解析に利用されます。
  • 自動応答: 脅威検出後、自動で設定された対応フローにより、被害の拡大を防止します。

5. 料金形態

Microsoft Sentinelは、取り込むデータ量、分析クエリの実行回数、および自動化機能の利用状況に基づく従量課金制です。 クラウドネイティブな設計により、必要なリソースだけを使用してコスト効率を最大化できます。 詳細はAzure公式料金ページをご確認ください。

6. よくあるアーキテクチャ・設計パターン

  • 統合SIEM環境: 複数のセキュリティソースからのデータを統合し、リアルタイムで脅威を検出。
  • 自動化SOARパイプライン: インシデント対応を自動化し、人的リソースの負荷を軽減。
  • セキュリティダッシュボード: 統合されたダッシュボードで、全体のセキュリティ状況とインシデントを可視化。
  • ハイブリッドセキュリティ管理: オンプレミスとクラウドのリソースを一元管理し、セキュリティ体制を強化。

7. 設定・デプロイ手順(ハンズオン例)

  1. Azure PortalでMicrosoft Sentinelのワークスペースを作成し、必要な接続先データソースを登録。
  2. 各種データコレクター(Log Analyticsエージェント等)を対象リソースに展開し、データ収集を開始。
  3. ダッシュボードをカスタマイズし、リアルタイムのセキュリティ状況やインシデントレポートを設定。
  4. 自動応答ルールとワークフローを構築し、脅威検出時の対応手順を自動化。
  5. 運用テストを実施し、アラートや自動修復機能が正しく動作することを確認。

8. 試験で問われやすいポイント

8.1 サービスの基本構成

  • Q: Microsoft Sentinelの主な機能は何か?
    A: セキュリティデータの統合、脅威検出、インシデント対応の自動化、統合ダッシュボードの提供。
  • Q: Sentinelが対応する環境は?
    A: Azure、オンプレミス、他クラウド、サードパーティ製品からのデータを統合管理。

8.2 脅威検出と自動応答

  • Q: Sentinelの脅威検出はどのように実現されるか?
    A: AIと機械学習を活用して大量のセキュリティデータを解析し、異常なパターンを検出する。
  • Q: 自動応答のメリットは?
    A: 人的介入を最小限に抑え、迅速なインシデント対応と被害拡大の防止が可能になる。

8.3 分析とダッシュボード

  • Q: Sentinelのダッシュボードで確認できる情報は?
    A: セキュリティ評価結果、脅威インシデント、アラート、及び自動対応の状況。
  • Q: ダッシュボードのカスタマイズの重要性は?
    A: 企業のセキュリティ運用に合わせた情報の可視化と迅速な意思決定をサポートする。

8.4 アクセス管理と監査

  • Q: Sentinelにおけるアクセス管理はどのように行われるか?
    A: Azure Active Directoryを利用した厳格な認証と権限管理により実施される。
  • Q: 監査ログの活用は何に役立つか?
    A: セキュリティインシデントの原因解析、コンプライアンス遵守、及び不正アクセスの早期検出。

8.5 料金体系とコスト管理

  • Q: Microsoft Sentinelの料金体系は?
    A: 取り込むデータ量と分析クエリの実行回数に基づく従量課金制。
  • Q: コスト最適化のために重要なポイントは?
    A: 必要なデータのみに絞った収集、定期的な利用状況のモニタリング、及び自動応答の最適化。