Azure認定資格 WEB問題集&徹底解説

AZ-900:Microsoft Azure Fundamentals

Azure Policy の概要と試験出題ポイントは?

Azureサービスの一つであるAzure Policyはどんな内容なのでしょうか?また、Azure認定資格の AZ-900:Azure Fundamentals に合格するためには、サービスのどんなポイントを押さえておけばよいのでしょうか?
ここでは、そんなあなたの疑問に回答していきたいと思います

Azure Policy 徹底解説

1. サービス概要

Azure Policyは、Azure環境内のリソースの展開と設定が企業のコンプライアンスや内部ポリシーに沿って行われるよう、統制と監視を実施するサービスです。 ポリシーの定義、適用、評価を自動化することで、環境全体の一貫性とセキュリティを向上させます。

主なユースケースには、リソースのコンプライアンス監査、ガバナンスの自動化、リソース作成時の規則適用があり、組織全体のIT運用効率とリスク管理を支援します。

2. 主な特徴と機能

2.1 ポリシー定義と管理

JSON形式で詳細なポリシーを定義し、リソースの作成や変更に対するルールを設定できます。

2.2 自動コンプライアンス評価

定義されたポリシーに基づき、環境内のリソースが規則に準拠しているかを自動で評価し、違反があれば通知します。

2.3 リソースの自動修正

一部のポリシーは自動修正機能を提供し、違反状態を検出すると自動的にリソースの修正を試みます。

2.4 カスタムポリシーとイニシアチブ

企業独自の要件に合わせたカスタムポリシーや、複数のポリシーをまとめたイニシアチブを作成・適用できます。

2.5 レポーティングとダッシュボード

コンプライアンス状態やポリシー違反の状況を一元的に可視化し、管理者が迅速に対策を講じられるようサポートします。

3. アーキテクチャおよび技術要素

  1. ポリシーエンジン: JSON形式のポリシー定義を解析し、リソースの展開と変更時に評価を実施。
  2. コンプライアンス評価モジュール: リソースの設定状態を定期的にチェックし、準拠状況を評価。
  3. 自動修正システム: ポリシー違反を検出した際に、事前定義された自動修正処理を実行。
  4. 統合ダッシュボードにより、評価結果と違反状況を一元的に表示。
  5. Azure Resource Graphとの連携により、全体のリソース状態を高速にクエリ可能。

このアーキテクチャにより、Azure環境全体のリソースが企業のポリシーに沿って管理され、継続的なコンプライアンスが確保されます。

4. セキュリティと認証・認可

  • データ保護: ポリシー評価に使用されるデータは、保存時および転送時に暗号化され保護されます。
  • アクセス管理: Azure Active Directoryと連携し、ポリシーの管理や評価に対するアクセスを厳格に制御。
  • 監査ログ: すべてのポリシー変更、評価結果、修正アクションが記録され、コンプライアンスの監査に利用可能。
  • 一元管理: Azureポータル上で、ポリシーの適用状況とセキュリティ状態を統合的に管理。

5. 料金形態

Azure Policyは、Azureの一部の管理機能として提供されており、追加料金は基本的に発生しません。 ただし、詳細なレポーティングや連携サービスの利用状況により、追加の従量課金が適用される場合があります。 詳細はAzure公式料金ページをご確認ください。

6. よくあるアーキテクチャ・設計パターン

  • コンプライアンス自動化: リソース作成時に自動的にポリシーを適用し、非準拠リソースを検出する運用パターン。
  • 自動修正ワークフロー: ポリシー違反が発生した際に、事前定義された修正アクションで自動的に状態を回復。
  • 統合監視ダッシュボード: Azure MonitorやLog Analyticsと連携し、ポリシー評価結果をリアルタイムで可視化。
  • カスタムイニシアチブの運用: 複数のポリシーを組み合わせたイニシアチブを作成し、特定のコンプライアンス基準に合わせた運用を実現。

7. 設定・デプロイ手順(ハンズオン例)

  1. Azure PortalでAzure Policyの設定画面にアクセスし、組織のコンプライアンス要件に沿ったポリシーを選択または作成。
  2. 対象となるリソースグループやサブスクリプションにポリシーを割り当て、適用状況を確認。
  3. カスタムポリシーをJSON形式で作成し、必要なパラメータを設定する。
  4. コンプライアンス評価結果をダッシュボードで確認し、違反リソースに対して自動修正アクションを設定。
  5. 定期的にレポートを生成し、ポリシーの有効性と改善点をレビュー。

8. 試験で問われやすいポイント

8.1 サービスの基本構成

  • Q: Azure Policyの主な目的は何か?
    A: Azure環境内のリソースが企業のコンプライアンスやガバナンスポリシーに沿って展開・管理されるよう自動で監視・制御すること。
  • Q: ポリシーとイニシアチブの違いは?
    A: ポリシーは個々のルールを定義し、イニシアチブは複数のポリシーをグループ化して一括適用するための仕組み。

8.2 自動コンプライアンス評価と修正

  • Q: 自動修正機能のメリットは?
    A: ポリシー違反を検出した際に、自動的にリソースの状態を修正し、コンプライアンスを維持できる。
  • Q: コンプライアンス評価のプロセスで重要なポイントは?
    A: 定期的な評価と、違反リソースの迅速な特定および修正が求められる。

8.3 レポーティングとダッシュボード

  • Q: 統合ダッシュボードの役割は?
    A: 全リソースのコンプライアンス状態やポリシー違反状況を一元管理し、運用改善のための情報を提供する。
  • Q: レポートの活用方法は?
    A: 過去の評価結果を分析し、改善策やリスク低減のためのアクションプランを策定する。

8.4 アクセス管理とセキュリティ

  • Q: Azure Policyにおけるアクセス管理はどのように行われるか?
    A: Azure Active Directoryと連携し、ポリシー管理や適用の権限を厳格に制御する。
  • Q: 監査ログの重要性は?
    A: すべてのポリシー変更や適用状況が記録され、コンプライアンス遵守やセキュリティインシデントの原因解析に利用される。

8.5 料金体系とコスト管理

  • Q: Azure Policyの料金体系は?
    A: 基本機能はAzureサブスクリプションに含まれるが、連携するサービスや追加レポート機能で従量課金が適用される場合がある。
  • Q: コスト最適化のために重要なポイントは?
    A: 必要なポリシーのみを適用し、定期的な見直しを行うことで、不要な運用コストを削減する。