Azure認定資格 WEB問題集&徹底解説

AZ-900:Microsoft Azure Fundamentals

Azure Monitor の概要と試験出題ポイントは?

Azureサービスの一つであるAzure Monitorはどんな内容なのでしょうか?また、Azure認定資格の AZ-900:Azure Fundamentals に合格するためには、サービスのどんなポイントを押さえておけばよいのでしょうか?
ここでは、そんなあなたの疑問に回答していきたいと思います

Azure Monitor 徹底解説

1. サービス概要

Azure Monitorは、Azure環境のパフォーマンス、健全性、セキュリティに関するデータを収集・分析し、リアルタイムで可視化する統合監視サービスです。 ログ、メトリック、アラートを活用し、システム全体の状態を把握、トラブルシューティングやパフォーマンス最適化を支援します。

主なユースケースには、リソースの監視、障害検出、パフォーマンス分析、運用の自動化、及びセキュリティインシデントの早期対応が含まれます。

2. 主な特徴と機能

2.1 ログとメトリックの収集

Azure Monitorは、Azureリソースからのログやメトリックを自動で収集し、統合的な監視データとして管理します。

2.2 リアルタイムアラートと通知

異常な状態や閾値を超えた場合に、アラートを自動生成し、メール、SMS、Webhookなどを通じて通知を実施します。

2.3 ダッシュボードとレポート

カスタマイズ可能なダッシュボードで、監視データを視覚的に表示し、運用状況を一目で把握できるようにします。

2.4 分析とインサイトの提供

Log AnalyticsやApplication Insightsと連携し、詳細な分析やパフォーマンスインサイト、トラブルシューティングをサポートします。

2.5 自動化と統合運用

アラートに基づく自動修復や、Azure Automationとの連携で運用プロセスを自動化し、管理効率を向上させます。

3. アーキテクチャおよび技術要素

  1. データ収集エージェント: Azureリソースからログやメトリックを収集し、中央のストレージに集約。
  2. Log Analyticsワークスペース: 収集データのクエリ、分析、可視化を実施する基盤。
  3. アラートエンジン: 定義されたルールに基づき、異常検出時にアラートを生成。
  4. カスタマイズ可能なダッシュボードにより、リアルタイムの監視情報とレポートを提供。
  5. 各種Azure管理サービス(Application Insights、Azure Automationなど)とシームレスに連携。

このアーキテクチャにより、運用担当者はシステム全体の状況を迅速に把握し、適切な対応策を講じることが可能になります。

4. セキュリティと認証・認可

  • データ暗号化: 収集されたログとメトリックデータは、保存時および転送時に暗号化され、保護されます。
  • アクセス管理: Azure Active Directoryとの統合により、ユーザー認証と厳格なアクセス制御が実施されます。
  • 監査ログ: 全ての操作とアクセスが記録され、コンプライアンス遵守とインシデント解析を支援します。
  • セキュリティ統合: Azure Security Centerと連携して、セキュリティインシデントに関する情報も監視可能。

5. 料金形態

Azure Monitorは、収集するログやメトリックのデータ量、アラートルールの数、及びクエリの実行回数に基づく従量課金制です。 利用状況に応じた柔軟な料金体系により、コスト効率の高い運用が実現されます。 詳細はAzure公式料金ページをご確認ください。

6. よくあるアーキテクチャ・設計パターン

  • 統合監視プラットフォーム: Azure MonitorとLog Analyticsを中心に、複数のAzureサービスの監視情報を統合管理。
  • 自動アラート連携: 異常検出時に自動でアラートを生成し、迅速な通知と自動修復ワークフローを実施。
  • パフォーマンス最適化: 収集したメトリックをもとに、システムのボトルネックを特定し、最適化を実施。
  • カスタマイズダッシュボード: 運用チームごとに必要な情報をカスタマイズしたダッシュボードで可視化。

7. 設定・デプロイ手順(ハンズオン例)

  1. Azure PortalでLog Analyticsワークスペースを作成し、Azure Monitorのデータ収集を有効化。
  2. 対象となるAzureリソースに診断設定を追加し、ログとメトリックの収集先を指定。
  3. カスタムアラートルールを設定し、異常値発生時に通知を受け取るように構成。
  4. ダッシュボードをカスタマイズし、リアルタイムの監視状況を可視化する。
  5. 定期的にレポートを生成し、運用改善のための分析結果を確認。

8. 試験で問われやすいポイント

8.1 サービスの基本構成

  • Q: Azure Monitorの主な役割は何か?
    A: Azure環境のパフォーマンス、健全性、及びセキュリティに関するデータを収集・分析し、リアルタイムで可視化すること。
  • Q: Log Analyticsワークスペースとの連携のメリットは?
    A: 詳細なログデータのクエリや分析が可能になり、トラブルシューティングと運用最適化が実現される。

8.2 アラートと自動修復

  • Q: アラートルールの設定で重要なポイントは?
    A: 適切な閾値の設定と、迅速な通知および自動修復アクションの連携が求められる。
  • Q: 自動修復の運用メリットは?
    A: 異常発生時に即時対応が可能となり、システムの安定稼働が維持される。

8.3 ダッシュボードとレポーティング

  • Q: カスタマイズ可能なダッシュボードの利点は?
    A: 運用チームに合わせた情報の可視化が可能となり、迅速な意思決定を支援する。
  • Q: 収集データを活用したレポーティングの目的は?
    A: 過去のパフォーマンスや障害の分析から運用改善策を導出し、システムの最適化を図ること。

8.4 セキュリティとアクセス管理

  • Q: Azure Monitorでのデータ保護の重要性は?
    A: 収集データの保存および転送時の暗号化により、セキュリティリスクを低減する。
  • Q: アクセス管理はどのように実施されるか?
    A: Azure Active Directoryとの連携により、厳格な認証と権限管理が行われる。

8.5 料金体系とコスト管理

  • Q: Azure Monitorの料金体系は?
    A: 収集するログやメトリックのデータ量、アラートの数、クエリ実行回数に基づく従量課金制。
  • Q: コスト最適化のために重要な点は?
    A: 不要なデータ収集の削減と、アラートルールの最適化、定期的な利用状況のモニタリング。