Azure認定資格 WEB問題集&徹底解説

AZ-900:Microsoft Azure Fundamentals

Azure Cloud Shell の概要と試験出題ポイントは?

Azureサービスの一つであるAzure Cloud Shellはどんな内容なのでしょうか?また、Azure認定資格の AZ-900:Azure Fundamentals に合格するためには、サービスのどんなポイントを押さえておけばよいのでしょうか?
ここでは、そんなあなたの疑問に回答していきたいと思います

Azure Cloud Shell 徹底解説

1. サービス概要

Azure Cloud Shellは、Azure環境の管理と自動化を行うためのブラウザベースのシェル環境です。 BashやPowerShellを利用して、Azureリソースの操作やスクリプトの実行を簡単に行えるため、開発者や運用担当者にとって非常に便利なツールです。

主なユースケースには、リソースのプロビジョニング、環境設定、トラブルシューティング、及びスクリプト自動化があり、どこからでもAzure管理が可能です。

2. 主な特徴と機能

2.1 ブラウザベースのシェル環境

インストール不要で、Webブラウザから直接アクセスできるため、どこからでも利用可能です。

2.2 BashとPowerShellのサポート

ユーザーの好みに合わせて、BashまたはPowerShellのどちらかを選んで利用でき、柔軟な環境操作が可能です。

2.3 統合ストレージとの連携

Cloud Shellは、Azure Filesによる永続ストレージと統合され、セッション間でファイルやスクリプトの保存が可能です。

2.4 Azure CLIおよびPowerShellコマンドの利用

Azure CLIおよびPowerShellモジュールが事前にインストールされており、Azureリソースの管理が効率的に行えます。

2.5 セキュアな認証とアクセス

Azure Active Directoryを利用した認証により、安全にAzure環境へアクセスでき、企業のセキュリティポリシーに準拠しています。

3. アーキテクチャおよび技術要素

  1. ブラウザインターフェース: ユーザーがWebブラウザを通じてシェル環境にアクセス。
  2. シェルエンジン: BashまたはPowerShellのシェル環境を提供し、Azure CLIやPowerShellコマンドを実行。
  3. 永続ストレージ: Azure Filesと連携し、セッション間でのファイル保存やスクリプト管理を実現。
  4. Azure Active Directoryによる認証とセキュアなアクセス管理。
  5. バックエンドでAzureリソース管理APIを呼び出し、リソース操作を実行。

このアーキテクチャにより、ユーザーはシンプルかつ効率的にAzureリソースの管理と自動化を行うことができます。

4. セキュリティと認証・認可

  • 認証連携: Azure Active Directoryによるシングルサインオンと厳格な認証を実施。
  • データ保護: セッション中のデータはHTTPSを通じて暗号化され、安全に送受信されます。
  • アクセス管理: ロールベースのアクセス制御(RBAC)により、実行可能なコマンドや操作を制限可能。
  • 永続ストレージのセキュリティ: Azure Filesと連携し、保存データは暗号化およびアクセス制御が適用されます。

5. 料金形態

Azure Cloud Shell自体は無料で提供されており、利用料金はAzureリソース(ストレージ、計算リソース)の使用に依存します。 詳細はAzure公式料金ページをご確認ください。

6. よくあるアーキテクチャ・設計パターン

  • 自動化パイプライン: Cloud Shellを利用して、スクリプトによる定期的なリソース管理やメンテナンスを自動化。
  • 環境管理: 複数のサブスクリプションやリソースグループの管理を一元化し、統一された運用ポリシーを実装。
  • クロスプラットフォーム運用: どのOSからでもアクセス可能なため、開発者と運用担当者の連携を強化。
  • 即時トラブルシューティング: 迅速なシェルアクセスにより、障害発生時のトラブルシューティングを即時に実施。

7. 設定・デプロイ手順(ハンズオン例)

  1. Azure Portalにアクセスし、Cloud Shellアイコンをクリックしてシェル環境を起動。
  2. 初回起動時にストレージアカウントの設定を行い、永続ストレージを有効化。
  3. BashまたはPowerShellのどちらかのシェルを選択し、基本的なAzure CLIまたはPowerShellコマンドを実行して環境を確認。
  4. スクリプトファイルを作成し、リソースのプロビジョニングや管理タスクの自動化を実施。
  5. 作成したスクリプトの実行結果を確認し、必要に応じてダッシュボード等に連携して可視化。

8. 試験で問われやすいポイント

8.1 サービスの基本構成

  • Q: Azure Cloud Shellの主な特徴は何か?
    A: ブラウザベースでAzure CLIやPowerShellを提供し、どこからでもAzureリソースの管理が可能である。
  • Q: クロスプラットフォーム対応のメリットは?
    A: Windows、macOS、Linuxなど様々な環境で同一の操作が行え、環境依存の制約を受けない。

8.2 自動化とスクリプト利用

  • Q: Cloud Shellを利用した自動化のメリットは?
    A: スクリプトを利用して反復的なタスクを自動化でき、運用効率が大幅に向上する。
  • Q: Azure CLIとPowerShellの使い分けのポイントは?
    A: ユーザーの好みやタスクに応じて、柔軟にどちらかを選択できる点が強みである。

8.3 認証とセキュリティ

  • Q: Cloud Shellでの認証はどのように行われるか?
    A: Azure Active Directoryとの連携により、「az login」などのコマンドで安全に認証が行われる。
  • Q: 永続ストレージのセキュリティ管理はどのように実施されるか?
    A: Azure Filesと統合され、アクセス制御と暗号化によりデータ保護が行われる。

8.4 料金体系とコスト管理

  • Q: Azure Cloud Shell自体の料金は?
    A: Cloud Shellは無料で提供され、実際のコストは使用するAzureリソースに依存する。
  • Q: コスト最適化のための運用ポイントは?
    A: 不要なリソースの自動停止やスクリプト実行の最適化により、効率的な運用を実現する。