Azure認定資格 WEB問題集&徹底解説

AZ-900:Microsoft Azure Fundamentals

Azure Backup の概要と試験出題ポイントは?

Azureサービスの一つであるAzure Backupはどんな内容なのでしょうか?また、Azure認定資格の AZ-900:Azure Fundamentals に合格するためには、サービスのどんなポイントを押さえておけばよいのでしょうか?
ここでは、そんなあなたの疑問に回答していきたいと思います

Azure Backup 徹底解説

1. サービス概要

Azure Backupは、クラウド上でデータの保護と復元を行うための包括的なバックアップサービスです。 オンプレミス、Azure VM、SQLデータベース、ファイルサーバーなど、さまざまな環境のデータを安全にバックアップし、災害時の迅速な復旧を支援します。

主なユースケースには、データ損失のリスク軽減、長期保存、コンプライアンス遵守、及びシステム障害時の迅速なリカバリが含まれます。

2. 主な特徴と機能

2.1 自動バックアップスケジュール

定期的なバックアップスケジュールを設定することで、データ保護を自動化し、手動作業を削減できます。

2.2 多様なデータ保護対象

Azure VM、SQLデータベース、Azure Files、オンプレミスサーバーなど、複数の環境に対応したバックアップが可能です。

2.3 セキュアなデータ保管

バックアップデータは、暗号化および冗長化により保護され、災害や不正アクセスからデータを守ります。

2.4 柔軟な復旧オプション

ポイントインタイムでの復元、ファイル単位のリカバリ、及びシステム全体のリストアなど、多彩な復旧オプションを提供します。

2.5 統合管理とレポーティング

Azureポータルを通じて、バックアップ状況のモニタリング、レポートの生成、及びポリシーの管理が一元的に行えます。

3. アーキテクチャおよび技術要素

  1. バックアップエージェント: オンプレミスや仮想マシン上でデータのスナップショットを取得し、Azureに送信します。
  2. バックアップストレージ: バックアップデータは、冗長性と高い耐久性を持つAzure Recovery Services Vaultに保存されます。
  3. データ転送エンジン: 安全な通信プロトコル(HTTPS)を利用し、データを暗号化して転送します。
  4. バックアップスケジュール管理と復旧オプションの設定がAzureポータル上で統合的に管理されます。
  5. Azure Site Recoveryとの連携により、より広範な災害対策を実現できます。

この構成により、Azure Backupは高い信頼性とセキュリティを維持しながら、迅速なデータ復元を可能にします。

4. セキュリティと認証・認可

  • データ暗号化: バックアップデータは、保存時および転送時に暗号化され、安全に保管されます。
  • アクセス制御: Azure Active Directoryと連携した認証により、バックアップおよび復元操作へのアクセスが厳格に制御されます。
  • 監査ログ: バックアップジョブや復元操作のすべてが監査ログに記録され、コンプライアンス遵守とインシデント解析に活用されます。
  • 冗長性: データは複数のリージョンに冗長保存され、災害時にも迅速な復元が可能です。

5. 料金形態

Azure Backupは、バックアップデータの保存容量、バックアップ頻度、及び復元操作に基づく従量課金制です。 組織のバックアップポリシーやデータ保護要件に応じて柔軟に料金が設定され、詳細はAzure公式料金ページで確認できます。

6. よくあるアーキテクチャ・設計パターン

  • 定期バックアップ自動化: スケジュールに基づいて自動的にバックアップを実施し、データ保護を継続的に維持。
  • ポイントインタイム復元: 過去の任意の時点のデータを復元し、システム障害時の迅速なリカバリを実現。
  • ハイブリッドバックアップ: オンプレミスとクラウド環境のデータを一元管理し、統合的な災害対策を構築。
  • 統合モニタリング: Azureポータル上でバックアップ状況と復元テストの結果を一元管理し、運用の最適化を図る。

7. 設定・デプロイ手順(ハンズオン例)

  1. Azure Portalにアクセスし、Recovery Services Vaultを作成。
  2. バックアップポリシーを定義し、対象となるAzure VM、SQLデータベース、ファイルサーバー等を登録。
  3. エージェントをオンプレミスやVMにインストールし、バックアップジョブを設定する。
  4. バックアップの実行状況と復元可能性を、Azureポータルのダッシュボードで確認。
  5. 定期的なバックアップテストを実施し、復元プロセスの検証と運用改善を行う。

8. 試験で問われやすいポイント

8.1 サービスの基本構成

  • Q: Azure Backupの主な目的は何か?
    A: データの安全なバックアップと迅速な復元を通じ、災害対策とコンプライアンス遵守を実現すること。
  • Q: Recovery Services Vaultの役割は?
    A: バックアップデータの保存と管理を集中して行い、冗長性と耐障害性を提供する。

8.2 バックアップと復元の運用

  • Q: 定期バックアップのメリットは?
    A: 自動化によりバックアップ漏れを防ぎ、常に最新の状態でデータ保護が行える。
  • Q: ポイントインタイム復元の重要性は?
    A: 障害発生時に任意の時点のデータを復元でき、業務継続性を確保する。

8.3 セキュリティとアクセス管理

  • Q: バックアップデータの暗号化の重要性は?
    A: データの漏洩リスクを低減し、コンプライアンス要件を満たすために不可欠である。
  • Q: アクセス制御はどのように実施されるか?
    A: Azure Active DirectoryとRBACにより、バックアップ操作へのアクセスが厳格に管理される。

8.4 料金体系とコスト管理

  • Q: Azure Backupの料金体系は?
    A: バックアップデータの保存容量やバックアップ頻度、復元操作に基づく従量課金制。
  • Q: コスト最適化のための運用ポイントは?
    A: バックアップポリシーの最適化と、不要なバックアップジョブの削減、定期的な復元テストによる運用改善。