AWS認定資格 WEB問題集&徹底解説
CloudOpsエンジニア -アソシエイト
AWSサービスの一つであるAWS Certificate Manager (ACM)はどんな内容なのでしょうか?また、AWS認定資格のSysOpsアドミニストレーター -アソシエイト(SOA)に合格するためには、サービスのどんなポイントを押さえておけばよいのでしょうか?
ここでは、そんなあなたの疑問に回答していきたいと思います
1. サービス概要
AWS Certificate Manager(ACM)は、AWSサービスで使用するSSL/TLS証明書を無料でプロビジョニング・管理・自動更新するサービスです。証明書の取得・更新・デプロイにかかる手間を大幅に削減し、HTTPS化を容易に実現できます。
ACMが発行する証明書はAWS統合サービス(CloudFront・ELB・API Gateway等)でのみ直接利用可能です。EC2インスタンスにインストールして使う用途にはACMは適していません(その場合はACM Private CAまたは外部CAを使用)。
2. 主な特徴と機能
2.1 パブリック証明書(無料)
ACMが発行するドメイン検証済み(DV)SSL/TLS証明書。費用は無料で、有効期限切れ前に自動更新されます。
- 単一ドメイン・複数ドメイン(SAN)・ワイルドカード(*.example.com)をサポート。
- 証明書は統合AWSサービス(CloudFront・ALB/NLB・API Gateway・AppSync等)に直接デプロイ可能。
- EC2へのインストール不可(ACMパブリック証明書はエクスポート不可)。
2.2 ドメイン検証方法
- DNS検証(推奨): Route 53等のDNSにCNAMEレコードを追加して所有権を検証。自動更新が可能で推奨される方法。
- メール検証: ドメイン登録者のメールアドレスに確認メールを送信して検証。DNSを管理できない場合に利用。
2.3 証明書の自動更新
ACM証明書はデフォルトで自動更新されます(DNS検証の場合はCNAMEレコードが存在し続ける限り完全自動)。有効期限切れによるサービス停止リスクを排除します。
2.4 プライベート証明書(ACM Private CA)
内部サービス・マイクロサービス間の通信に使用するプライベートSSL/TLS証明書を発行するためのプライベート認証局(CA)をAWSがマネージドで提供。
- ACMパブリック証明書と異なりプライベート証明書はエクスポート可能(EC2・コンテナ等にインストール可能)。
- Private CAの運用・維持コストが発生(CA作成・証明書発行ごとに課金)。
2.5 インポート証明書
外部CAで発行した証明書をACMにインポートして、AWSサービスと統合することもできます(自動更新は対象外)。
2.6 リージョン制約(CloudFrontの注意点)
CloudFrontで使用するACM証明書は必ず米国東部(バージニア北部: us-east-1)リージョンで発行する必要があります。他リージョンで発行した証明書はCloudFrontに適用できません(試験頻出)。
3. アーキテクチャおよび技術要素
- ACMコンソールで証明書をリクエスト(ドメイン名・検証方法を選択)。
- DNS検証の場合: Route 53に自動でCNAMEレコードを追加(または手動でDNSに追加)。
- 検証完了→ 証明書が「発行済み」状態になる。
- CloudFront・ALB・API Gateway等の設定でACM証明書を選択してHTTPSを有効化。
- 証明書の有効期限が近づくとACMが自動更新(DNS検証の場合はCNAMEが存在すれば完全自動)。
4. セキュリティと認証・認可
- 証明書の秘密鍵管理: ACMパブリック証明書の秘密鍵はAWSが管理(ユーザーはアクセス不可)。エクスポート不可でセキュリティを担保。
- KMS統合(Private CA): ACM Private CAの秘密鍵はKMSで保護。
- IAMアクセス制御: 証明書の発行・削除・割り当てはIAMポリシーで制御。
- 透明性ログ(Certificate Transparency): ACMが発行するパブリック証明書はCTログに自動登録(証明書の不正発行を検知可能)。
5. 料金形態
- ACMパブリック証明書: 無料(証明書の発行・更新・デプロイに費用なし)。
- ACM Private CA: CA作成費用(月額)+証明書発行件数に応じた従量課金。
- インポート証明書: 無料(ただし自動更新なし・外部での証明書費用は別途)。
6. よくあるアーキテクチャ・設計パターン
- CloudFront + ACM (us-east-1): CloudFrontディストリビューションのHTTPS化。証明書はus-east-1で発行してCloudFrontに適用。
- ALB + ACM: Application Load BalancerにACM証明書を適用してHTTPS終端。バックエンドEC2はHTTPのまま(SSL終端をALBで集約)。
- マイクロサービス間TLS(ACM Private CA): 内部サービス間通信にプライベート証明書を発行。コンテナ・Lambda等にエクスポートして相互TLS認証を実装。
7. 設定・デプロイ手順(ハンズオン例)
- ACMコンソール→「証明書のリクエスト」→「パブリック証明書」を選択。
- ドメイン名を入力(例: example.com・*.example.com)→ DNS検証を選択。
- Route 53を使っている場合は「Route 53でレコードを作成」をクリックしてCNAMEを自動追加。
- 証明書が「発行済み」になったら、ALB・CloudFront等の設定でHTTPSリスナーに証明書を割り当て。
- ブラウザでHTTPS接続を確認・証明書の詳細を確認。
8. 試験で問われやすいポイント
8.1 ACMの基本
- Q: ACMパブリック証明書はEC2インスタンスに直接インストールできるか?
A: できない(エクスポート不可)。CloudFront・ALB・API Gateway等のAWS統合サービスでのみ使用可能。EC2に証明書をインストールするにはACM Private CAまたは外部CAを使用。
8.2 CloudFrontとACMのリージョン制約
- Q: CloudFrontで使用するACM証明書はどのリージョンで発行する必要があるか?
A: 必ずus-east-1(バージニア北部)で発行する必要がある(CloudFrontはグローバルサービスのためus-east-1の証明書のみ対応)。
8.3 DNS検証 vs メール検証
- Q: ACMのDNS検証が推奨される理由は?
A: DNS検証はCNAMEレコードが存在し続ける限り証明書の自動更新が完全自動で行われる。メール検証は更新のたびに手動承認が必要。
8.4 ACM Private CA
- Q: 内部サービス間通信にプライベート証明書を発行してEC2にインストールするには?
A: ACM Private CA(プライベート認証局)でプライベート証明書を発行→エクスポートしてEC2・コンテナ等にインストール。パブリック証明書と異なりエクスポート可能。
8.5 自動更新
- Q: ACM証明書の有効期限切れを防ぐには?
A: DNS検証で発行したACM証明書はACMが自動更新する(CNAMEレコードが存在する限り更新不要)。インポート証明書は自動更新されないため手動管理が必要。