AWS認定資格 WEB問題集&徹底解説

CloudOpsエンジニア -アソシエイト

AWS Cost and Usage Report の概要と試験出題ポイントは?

AWSサービスの一つであるAWS Cost and Usage Reportはどんな内容なのでしょうか?また、AWS認定資格のSysOpsアドミニストレーター -アソシエイト(SOA)に合格するためには、サービスのどんなポイントを押さえておけばよいのでしょうか?
ここでは、そんなあなたの疑問に回答していきたいと思います

AWS Cost and Usage Report 徹底解説 | AWS認定試験の頻出ポイントまとめ

1. サービス概要

AWS Cost and Usage Report(CUR)は、AWSの最も詳細なコスト・使用量データをCSV/Parquet形式でS3バケットに自動出力するサービスです。各AWSリソースの時間単位・日次・月次のコストデータを行単位で記録し、数百の列(サービス・リージョン・インスタンスタイプ・タグ・RI/SP適用状況等)を含みます。

2026年時点ではAWS Data Exports(CUR 2.0)への移行が推奨されています(CUR 1.0は引き続き利用可能)。Athena・Redshift・QuickSightと組み合わせて高度なコスト分析基盤を構築できます。

2. 主な特徴と機能

2.1 レポートの粒度

  • 時間単位(Hourly): 最も詳細。各リソースの1時間ごとのコストを記録。
  • 日次(Daily): 日ごとの集計。ファイルサイズが小さく分析しやすい。
  • 月次(Monthly): 月次サマリー。

2.2 出力フォーマット

  • CSV(GZIP/ZIP圧縮): 標準形式。Athenaで直接クエリ可能(CSVのままでも可能だがParquetを推奨)。
  • Parquet: 列指向フォーマット。Athenaのスキャン量を削減してクエリコストを最適化。

2.3 主要な列(カラム)

  • lineItem/UnblendedCost(実際の課金額)・lineItem/UsageAmount(使用量)・lineItem/ResourceId(リソースARN)
  • reservation/ReservationARN(RI適用情報)・savingsPlan/SavingsPlanARN(SP適用情報)
  • resourceTags/user:* (コスト配分タグ)

2.4 Athena統合(推奨分析方法)

CURをParquet形式でS3に出力→Glue CrawlerでスキャンしてData Catalogにテーブル登録→AthenaでSQLクエリ。Cost Explorerより詳細な分析(リソースARN単位・タグ単位の精密なコスト分析)が可能。

2.5 AWS Data Exports(CUR 2.0)

2024年以降に提供開始されたCURの後継サービス。より柔軟なデータスキーマ・S3/Redshift/QuickSightへの出力・自動更新機能を提供。新規利用にはData Exportsを推奨。

3. アーキテクチャおよび技術要素

  1. CURコンソールでレポートを作成(粒度・フォーマット・S3バケット・Athena統合の有効化を設定)。
  2. 毎日(または毎時間)S3に最新のCURファイルが出力・更新される。
  3. Athena統合を有効化するとGlue CrawlerとGlue Data CatalogのテーブルをAWSが自動作成。
  4. AthenaでCURテーブルをSQLクエリ→QuickSightでダッシュボード化。

4. セキュリティと認証・認可

  • S3バケットポリシー: CURを書き込むS3バケットにAWSのBillingサービスからのPutObjectを許可するバケットポリシーが必要。
  • 暗号化: S3のSSE-S3/SSE-KMSでCURデータを保護。
  • IAMアクセス制御: cur:DescribeReportDefinitions 等のIAMアクションでCUR設定へのアクセスを制御。CURデータが保存されたS3バケットへのアクセスはS3ポリシーで制御。
  • Organizations統合: 管理アカウントのCURにはメンバーアカウント分のコストも含まれる(統合ビュー)。

5. 料金形態

  • CURレポート自体: 無料(S3への出力は無料)。
  • S3ストレージ: CURファイルを保存するS3の通常ストレージ料金。
  • Athenaクエリ: CURをAthenaで分析する場合にスキャンデータ量に応じた課金(Parquet形式でコスト削減)。

6. よくあるアーキテクチャ・設計パターン

  • フルサーバーレスコスト分析基盤: CUR(S3/Parquet)→ Glue Data Catalog → Athena → QuickSight でコストの詳細ダッシュボードを構築。Cost Explorerでは確認できないリソースARN単位の精細な分析が可能。
  • タグ別チャージバックレポート: CURのresourceTagsカラムを使ってプロジェクト/部門タグ別コストをSQL集計→各部門へのコスト配分レポートを自動生成。
  • RI/SP適用状況の詳細分析: CURのreservation/savingsPlanカラムを使って未使用RI(amortizedCostが発生しているが使用量なし)を特定→RIマーケットプレイスで売却検討。

7. 設定・デプロイ手順(ハンズオン例)

  1. AWS Billingコンソール→「Cost and Usage Reports」→「レポートの作成」。
  2. レポート名・粒度(時間単位)・Parquet形式を選択。「Athena統合を有効化」にチェック。
  3. S3バケットを指定(バケットポリシーをAWSが自動提案→適用)。
  4. 翌日以降にCURファイルがS3に出力される(初回は24時間かかる場合あり)。
  5. AthenaコンソールでCURテーブルに対してSQL実行(例: SELECT月別サービスコスト集計)。

8. 試験で問われやすいポイント

8.1 CURの位置づけ

  • Q: AWSの最も詳細なコストデータを取得する方法は?
    A: Cost and Usage Report(CUR)。リソースARN単位・タグ単位・時間単位で全コストデータをCSV/ParquetでS3に出力。Cost Explorerより粒度が細かい。

8.2 Cost Explorer・Budgets・CURの使い分け

  • Q: Cost Explorer・AWS Budgets・CURの役割の違いは?
    A: Cost Explorerはコスト可視化・予測・RI/SP推奨(GUIツール)。BudgetsはコストアラートとBudgets Actions(予算管理)。CURは最も詳細なRAWデータをS3に出力(カスタム分析用)。組み合わせて使う。

8.3 Athena統合

  • Q: CURデータを効率よくSQLで分析するには?
    A: CURのParquet形式出力+Athena統合を有効化。GlueがData Catalogに自動登録→Athenaで直接SQLクエリ(スキャン量削減でコスト最適化)。

8.4 Organizations統合

  • Q: Organizations管理アカウントのCURにメンバーアカウントのコストは含まれるか?
    A: 含まれる。管理アカウントのCURには全メンバーアカウントのコストが統合して記録される。アカウントIDカラムで各アカウントに絞り込み可能。