Azure認定資格 WEB問題集&徹底解説
AZ-900:Microsoft Azure Fundamentals
問題文と選択肢
移行対象の検出・評価から移行の実行までを一元的に行える、Azure の標準的なツールはどれですか?
- Azure Data Factory
- Azure Database Migration Service
- Azure Migrate
- Azure Site Recovery
A. Azure Data Factory
Azure Data Factory は、さまざまなデータソースを接続してデータを移動・変換する ETL / データ統合サービス。
扱うのはあくまで「データ」であり、OS やアプリケーションを含む仮想マシンそのものを移行する機能は持たない。
「データの移行」と「サーバーの移行」を混同させるための誤答。
B. Azure Database Migration Service
Azure Database Migration Service は、SQL Server などのデータベースを Azure SQL Database / Azure SQL Managed Instance などへ移行する専用サービス。
データベース単位の移行には最適だが、VM 全体(OS・ミドルウェア・アプリ)を丸ごと持ち上げるリフト アンド シフトには対応しない。
本問の対象は仮想マシンであるため不適。
C. Azure Migrate
Azure Migrate は、Azure への移行を「検出 → 評価 → 移行」まで 1 つのポータルで実行できる統合プラットフォームで、これが正解。
Azure Migrate アプライアンスをオンプレミスに配置して VMware / Hyper-V / 物理サーバーを検出し、Azure 対応性・適切なサイズ・コストを評価したうえで、エージェントレス/エージェントベースで移行できる。
サーバーだけでなくデータベース・Web アプリ・大容量データ(Azure Data Box)まで扱え、ツール自体は無料で利用できる。
D. Azure Site Recovery
Azure Site Recovery は本来ディザスターリカバリー(BCDR)のためのレプリケーション/フェールオーバーサービスで、災害時に Azure へ切り替えることが主目的。
その仕組みを流用した移行も技術的には可能だが、移行対象の検出・Azure 対応性の評価・コスト見積もりといった移行計画の機能を持たない。
Azure への移行プロジェクトの標準的な入口は Azure Migrate であり、本問の要件(検出・評価から移行まで一元的に)には合致しない。
Azure への移行と言われたら Azure Migrate。検出・評価・移行の 3 点セットを 1 つのポータルで行う無料サービス。
正解への思考ルート
問題文から要件を抽出し、選択肢の適否を判断するのがポイントです。| 要件 | 判断ポイント |
|---|---|
| 移行対象は「オンプレミスの仮想マシン(VM 全体)」 | データやデータベース単位のツールでは VM は運べない。サーバー移行に対応するツールに絞る →選択肢(A・B)を消す |
| リフト アンド シフト(アプリを作り替えずそのまま移す) | IaaS の VM へ「持ち上げてそのまま載せる」移行。PaaS へのモダナイズではない →選択肢(C・D)は候補 |
| 検出・評価(Azure 対応性、サイズ、コスト)から移行までを一元的に | Azure Migrate はアプライアンスで検出し、評価とビジネスケースまで作れる移行の統合ハブ →選択肢(C)が正解 |
| Site Recovery との使い分け | Site Recovery は災害復旧(DR)が本業。検出・評価の機能がなく、移行計画の起点にはならない →選択肢(D)を消す |
ひっかけポイント
- Azure Site Recovery でも Azure への移行は「できてしまう」ため最有力の罠。本業は DR であり、検出・評価という移行計画のフェーズを担えない点で区別する
- Azure Database Migration Service は名前に「Migration」が入るが、対象はデータベースだけ。VM 全体は運べない
- Azure Data Factory は「移行っぽい」名前に見えるが、データのパイプライン(ETL)であってサーバー移行ツールではない
- Azure Migrate 自体は無料(移行先の Azure リソース料金はかかる)。「コストを抑えて移行したい」という文言に釣られて別サービスを選ばない
出題バリエーション
同じ知識が本番では条件を変えて出題されます。| 問題文がこう変わったら | 正解はこう変わる |
|---|---|
| 「オンプレミスの SQL Server データベースを Azure SQL Managed Instance へ移行したい」 | Azure Database Migration Service(Azure Migrate のデータベース評価と併用)が正解軸に。 |
| 「オンプレミスのサイトが被災したときに Azure へフェールオーバーしたい」 | Azure Site Recovery が正解に浮上(DR の定番)。 |
| 「数十 TB のデータをネットワーク経由ではなく物理的に Azure へ送りたい」 | Azure Data Box が正解軸に(オフライン一括転送)。 |
| 「複数ソースのデータを加工しながらデータウェアハウスへ集約したい」 | Azure Data Factory が正解に(ETL / データ統合)。 |
リファレンス
この問題を解くために必要な知識を扱う公式ドキュメントです。| 知識項目 | 公式ドキュメント |
|---|---|
| Azure Migrate による検出・評価・移行(オンプレミス VM のリフト アンド シフト) | Azure Migrate について |
移行対象の検出・評価から移行の実行までを一元的に行える、Azure の標準的なツールはどれですか?
- Azure Data Factory
- Azure Database Migration Service
- Azure Migrate
- Azure Site Recovery